森の動物たちが、こまっていたのは、水不足でした。
毎日水を集める為、森を駆け回りクタクタになれば、眠る。
そんな毎日を繰り返し、一人で暮らしているハリネズミの女の子ラッテ。
のんびり眠りからめざめる。
すると、揉め事が耳に入ったラッテは、助っ人にはいる。
いじめられて、仲間外れにされていたりすのチュム。
お礼を言うどころか、邪魔をするなという。
ビックリし、あきれるラッテ。
ラッテは、チュムに頭が固いという。
森の一員としての仲間意識を持ち過ぎで、無理に友達になろうと、仲間に入ろうとする。
気が合わないのなら、一緒に遊ばなければ良いのに。
そんな、融通の利かないチュムに、ラッテは、頭が固いと言う。
チュムの、両親は、森に水が不足してきている事に、仲間を集めて会議をしている。
そんな姿を見ているチュムは、仲間と仲良くするのが当然と、思い込んでいるのでしょう。
大人の世界は、仲が良いとか、気が合うからとかではなく、子供とは違う遊び仲間ではない事を理解出来ていない。
仲間外れにされていたラッテには、一人で居る強さも、楽しさも、気楽さもあるのに、なぜわからないのか、よくぶつかっていた。
そこに、妹のミラは、兄のチュムの尻尾が汚れてる事をどうしてか聞いてみるが、不機嫌。
また、ラッテと何かあったのか聞く。
ほっといて欲しいと言い切るチュム。
振り返りざまに、置いていた木の実に尻尾が当たり、ラッテの家の前に落としてしまう。しまったと追いかけるが、ラッテの家の前で気まずい気持ちで見守るしかない。
その時、どうぞ。と、この石頭。と、ラッテは木の実をチュムに拾い上げてあげた。
ありがとうとチュム。
ラッテが、貝に集めていた水を持ち上げ飲もうとした時、それは、皆の水で、カボチャに入れなきゃだめだと取り上げてしまうチュム。
森の動物たちは、パンプキンをくりぬいてそこに、水釜としてみんなで共有する為、その溜め水を分け合っていた。
ラッテは、その水を分けてもらったことなど無い、自分のことは自分で出来るし、自分で集めた水だと。
なのにチュムは、水は、皆の水だからと、パンプキンに入れようとする。
止めてほしいとラッテが言っているのにパンプキンに入れてしまうチュム。
取り戻そうとラッテがチュムを脅かす。
するとチュムが、パンプキンの中に落ちてしまう。
パンプキンにひびが入り、粉々に割れてしまった。
何が起きたかみんなに話さないととチュムは言うが、ハリネズミが悪いと、悪者にされるだけとラッテは嫌がる。
枯れ木の中で、大人たちの会議の様子を見ていたが、揉めだした二人の枯れ木は、バランスを崩して、転げだし、会議中の広間まで、転げ落ち、崩れてしまう。
そこで、イノシシのおばさん、パンプキンを壊した犯人は、そこのハリネズミねと決めつける。
周りは、一斉にそうだそうよと、ラッテに非難を浴びせる。
大会議の長は、何があったか知っているかもしれない話してくれと言う。
そこでチュムは、僕が壊した、わざとじゃないことを伝える。
ワザとであろうがなかろうが、あの水は無くなった、しかも、泉の水が無くなるのも時間の問題だと長は言う。
そこへ、例え川の流れが止まろうとも、水が少なくなろうとも、恐ろしい日々が迫ろうともと、カラスのコープが現れる。
滅多な事を言わないでよとみんなから非難される。
ヒーローが現れて、魔法の水の石をもとの場所に戻せば泉を復活させる事が出来るという。
口ばかりのカラスめと、いわれながらも、長が、大会議では誰もが発言する権利があると言ったので、暫らくカラスが語る事を聞く。
昔々魔法の水の石は、ホワイトマウンテンの頂上に現れた、魔法の水の石が大地と出会う場所では、ターコイズブルーの水が大量に湧き出す。
その水は、光を放つほど美しく、誰もが使えて誰もが幸せになる。しかしクマの王様バントゥールがその石を盗んだ。そのせいで、泉が干上がってしまったと。
気に食わない奴だ、何様のつもりだと、この森は、そいつの物か?見つけ出してやる!!
勇敢なヒーローが、クマの森へと旅をして、泉と水を欲している者たちを潤すのだと。
別に俺が行ってやってもいいぜ! だが、ここには、勇敢なヒーローはいないのか?
べらべらとほら吹きカラス嘘つきと非難し出す。
ラッテは、魔法の水の石は、森に水を戻す事が出来て、みんな助かるんでしょ?じゃあ取りに行けば良いだけじゃない。と、
例えそれが本当で、魔法の石があったとしても、この森を出るわけにはいかないと、チュムのお父さんが言う。
するとカラスは、ここには、勇気のある者はいないのかと。
ラッテは、コープのいう通りみんな怖がり過ぎてると。
水の石を取りに行くより死ぬ方がましなんでしょ。本当だと信じてもいない。
そこへ、イノシシのおばさんが、ハリネズミのいう話しなんかカラスよりもっと信じられないわと言う。
私は、ラッテ姫よ。怖い物なんてないわ。私が行く、やるわ。と言う。
勇敢なハリネズミ、まさに父親譲りだとカラスのコープは言う。
勇敢?お父さんと同じで帰ってこられないよと、イノシシおばさん。
ウサギ達は、戻ってこられない?可哀想に、その子苛立って混乱しているのよと。水の石なんて在りはしないと言う。
ごちゃごちゃいう周りの大人たちに苛立っていたラッテは、「あ゛ぁぁ~」私がその石を見つけてみんなのおバカな森を救ってあげる。
待ってとチュムは、ラッテに話しかけるが、聞き入れず行ってしまうラッテ。
チュムのお父さんは、放っておきなさい、あの子はどこにも行かないさ今は、タダ意地を張っているだけだとチュムに言う。
それでは、大会議を続けようと長が言う。
ラッテは、でかくて太った欲張りなクマなんて怖くないもん、今に見てるがいいわ。
そう言って一人目的地に向かうが、不安を隠しきれない様子。
歩いていると、不思議な音が聞こえてくる。コココ・・・。その音に驚き、誰?と聞いてみるが返事が無い。
ココココトトトット・・・。ラッテは、武術の構えで、見えない敵を威嚇してみる。
その時、倒れるぞ~。そう聞こえた後、ラッテの頭上に木が倒れて来た。
そこで現れたのは、お前さんは馬馬馬鹿か?建設現場をウロウロしてと、どもりながらビーバーが登場。
出ていってくれ!と言われるが、何をしているのか聞いてみるラッテ。
ダムを造っている、どうだ?出来映えは?と聞かれる。が、何の為に?とラッテは聞き返す。
賢いタイプじゃアないなとビーバーに言われる。賢くない?そういうあなたもダムなんか造って水なんか無いのにと言い返す。
馬鹿はどっち?とラッテは言い返す。
川底がデカイ土砂崩れで塞がれたんだと、でも水が戻ったときに、ダムがあれば流れを変えられる。そうすれば、水は又、流れてくるはずと、どもりながら話すビーバー。
水は流れてこないよ。とラッテ。
でも準備しておくんだ。災難が降りかかって来る前に仕事をするお解り?とどもりながらも話すビーバー。
災難ならもうとっくに起こってるでしょ?でも私が水の石でみんなを助けるから心配ないとラッテは言い返す。
水の石?知らないなとビーバーは言いながら、どんどん木を切り倒し、仕事を進める。
ホントにあるの私が取って来るからと伝える。
そして、ノースフォレストへの行き方を知っているか聞いてみる。
するとビーバーは、怪力バントゥーローの住んでるところ?と。そう!とラッテ。それなら、崩れて乾いた川底をずっと進めばいい、川底の外側を歩かないと、水が流れて来た時流されてしまうぞと教えてくれた。
ちゃんと覚えておくわ、仕事済ませておいて、水がいっぱい流れてくるからと言い目的地に向かう。
休んでいる暇はないぞとビーバーは、急いでダム造りをする。
そのころ、チュムは、ラッテ行ってしまったのかな、そうなら、森で一人ぼっちだよと、妹のミラに呟かれる。ラッテは、いつもの様に居眠りしているよ。だってはりねずみだもん心配するな行っちゃあいないよとミラに言う。
ミラは、私ラッテが好き悪いことが起きなきゃいいんだけど、パパもあそこは、凄く危ないって言ってたからとチュムに伝え、晩御飯だと呼ばれたので中に入る。
その頃ラッテは、暗い森の中を一人で怯えながらも進んでいた。
そして、不安になったラッテは、夜空に向かって、どこに居るの?今一番必要なのに。誰も信じてくれないあなたのこと。でもやって見せるわパパ私が水の石を手に入れる。だって、コープの話は本当よそうでしょ?水の石はホントにあるのよね?パパ私を導いてと話しかけてた。
不安を抱えたまま眠りに着こうとした時、目の前に虫が歩いていた。ぺろりと食べたラッテ。ありがとうパパ。やっぱりパパは最高よとご機嫌で寝床に着くラッテ。
翌朝、心配になったチュムは、ラッテが居るはずの木の幹の穴を覗き込むが、いない。ラッテの足跡を見つけ、後を着けてみる。
ラッテに追いついたチュム。今すぐ帰るんだ、でないと、乱暴な動物達に食べられちゃうぞと説得する。
今日食べられちゃうつもりはない、水を流れさせるんだからと突き返すラッテ。
こんなに家から離れた事あるの?いいえ無いわとラッテ。この辺はすごく危ないんだよとチュム。
二人で言い合いをしていると、本当に乱暴な動物、山猫に出くわし、慌てて逃げる。
川底を転げながら逃げていたラッテがぶつかったところは、あのビーバーが言ってた土砂崩れのあった場所で、道が塞がれていた。
逃げ場を無くし、追い詰められ、どうしようもないと思っていたその時、木が倒れてきて、山猫の頭に直撃し、気を失った山猫。
たた倒れたぞ~と、あのダムを造っていたビーバーが、助けてくれたのです。
川底を歩いていちゃあだめだ。水が流れてきたら、流されてしまうからな、ダムがもうすぐ出来ると。
お仕事頑張ってね、ビーバーさんとラッテ。
その頃、森では、カボチャに溜めていた水が無くなり、足跡が付かない程、土が乾いていた。
足跡が付かなくなったら、ラッテとチュムは、どうやって帰ればいいのとミラは心配していた。
イノシシのおばさんが、日差しに当らないで、日陰で水を飲まなくて良い様にするよう、指導していた。
チュムの父親は、チュムとラッテが、いない事を心配していた。君が、魔法の水の石なんて馬鹿な話をしたからだ。とコープに言う。
案ずることはないと、長は言う。
探さなければという父親に、長は、我々は、ここに居るみんなの事を考える責任もあるんだと言う。
長は、蓄えておいた最後の水とベリーを全ての家族に平等に配ってきてくれと言われる父親。
あの子達は、コープのでたらめな話を信じたのかもと言うチュムの父親に、長は、コープに話してチュム達を見つけさせるよ。目を光らせておかすよ。空の上から・・・ずっとね。と言う。
そのころ、そんなことしたって気持ちは変わらないとラッテが、岩を登ってきていた。チュムは、僕と一緒に帰るんだと、ラッテの足を引っ張っていた。
チュムは、帰らないと帰ってパパに言うからと、ラッテは、良い考えね帰って言えばいいと、強きにはね返し、目的地に進む。
待って、待ってとチュムは、ラッテを追いかける。
邪魔するのはやめてよ、このおせっかいリスとラッテに振り払われるが、チュムは、ラッテを抑え、進む事を妨害しようとする。
二人が押し問答していると、転がってしまい、木の幹の穴に入り込んでしまった。
すると、水の音が聞こえ、水だぁ~!と言ったとたん、タダのぬかるみだよ、そうとも言えなくなってきたけどねと図太い声で言うカエルが現れる。
怯えるチュムは、ぬぬぬかるみ、あなた誰?
貴方は何者?とラッテは、聞く。
昔は綺麗なお姫様だったんだけどね。よその土地を色々さすらってきたから今じゃあご覧の通りよと言うカエル。
お姫様だったの?と聞き返すラッテ。ええ、昔はね、今は違う。と貫禄のあるカエルはへっへそれでも私ってまだ綺麗でしょと。
ところで教えて、どうして私のくつろぎの部屋に入って来たの?かと聞くカエル。
クマの森へ、魔法の水の石を取りに行くところなのとラッテは答える。
もう遅い時間よ、もうすぐ日も沈むわ、もう外へは出ない方が良いよ、恐ろしいオオヤマネコが目を覚ます、いつもお腹を空かせてね。と忠告してくれる元カエルのお姫様。
オオ山猫?耳がとんがってて、怒ってる猫?それならもう通って来た。なんてことなかった。私達よりずっと遅いもの。と余裕を見せるラッテ。
そうよ、日が照っている間は、動きが遅くて眠いの。でも、夜中には出会わない方が身のためよ、今夜は、私とここで過ごして、喧嘩は、明日続けたら?予定が無ければだけど。と迫力ある体全体で表現するカエルのおばさん。
考えても良いかも、食べ物はあるの?とラッテはカエルのおばさんに聞く。
すると、食べ応えのあるハリネズミとリスのシチューを作るつもり。それは冗談ヘッヘッヘと笑う。お花でも食べて見たら?蜜が残ってるかもしれないよと教えてくれた。
私達お腹ペコペコと、嬉しそうにラッテは言う。
バントゥールから水の石を取ろうとしてるんだって?と突然飛んできたカエルにビックリするチュム。
きっと怒らせることになるよと言うカエルに、チュムは、水の石なんて本当は、無い事を教えてあげてくれないチュムは?と言う。
いや、水の石なら、本当にあるんだよと言われる。でも、パパは、無いって言ったんだと言う。
あんたのパパは、あんたが、森を出たら、食べられちゃうと言ったんじゃないか?でも食べられたようには見えないけどね。
まだ、食べられてはいないけどね。とチュム・・・
そこで、なぜ、パパが言った事を知ってるのか不思議に思ったチュムが、聞いてみるが、ラッテが、花の蜜を取ることを手伝うように言うので、話は終わってしまう。
やっと届いた花びらの蜜にしゃぶりつく二人に、カエルのおばさんは、えらいわ良く出来たと言い、晩御飯をあげるわと、木の実と虫の盛り合わせを出してくれた。
すごくおいしいとラッテ。ホッペがもっと大きかったらなと喜んで食べるラッテとチュム。
こんなにどこで手に入れたの?と聞くチュム。美人ガエルには、いろんな知恵があるのよヘッヘッヘ、じゃあそろそろ寝る時間よと言うと、ラッテは、私ハリネズミよ、眠るなんてと言うとパタリと倒れ、眠ってしまうラッテとチュム。
言い夢見るんだよヘッヘッヘヘヘヘッヘと不気味な笑い声の中、二人ともぐっすり眠りこむ。
まるで眠り薬を飲まされたかのように。・・・きっと、あの綺麗な花の蜜が、眠る成分を含んでいたように感じたのは、私だけでしょうか?
そして翌朝、チュムは、くつろぎの部家から外に出てくると、よく眠れた?とカエルのおばさん。
すると、チュムは、夢にクマばかり出てきたと言う。でも気付いたらラッテだったと伝える。
あんた達一人よりも、チームで動いた方が良いわよ。
そんなことないよ、ラッテを連れ戻したいんだ、こんなところで迷いたくないし食べられるのも嫌だと伝える。
そこへ、ラッテが、起きて来たので、チュムに、あんた達は、一緒に居るべきだと言っていたところだと伝える。
すると、そんなのはダメダメ、チュムはお家に帰るから、赤ちゃんにはパパが必要なのとラッテも否定する。
そうなのかい、ラッテを守りに森まで追いかけて来たのは誰だい?それに、勇気を出して森を出てきたのは誰?ほらね、あんたたちは、良いチームよ。チュムも一緒に行く事だねと言われる。
ラッテは、私子守なんて要らないわ、特に臆病者のリスなんてと言い切る。
だが、カエルは、チュムは、あんたが、飢えたオオ山猫から逃げるのを手伝っていた様に思うけどね。
ラッテは、チュムに、話したのね、見栄っ張りと突き飛ばす。話してないよ。とチュムは言い返す。
よーくお聞き、あんた達は、これから、オオカミのいる土地に入る。そこまでの道は、これまで想像した事も無い乾いた土地を通るんだと。
そんなところをどうやって生き延びるの?とチュムは、恐怖を隠せない。
ヘッヘ、良い質問だね、ここにウォーターベリーが入ってる。一粒で、二人分の水分を補給できるとクレタ姫は、ウォーターベリーを渡してくれる。
チュムあなたが袋を持って。ありがとう親切なんだねと受け取る。
どうしてチュムが袋を持つの?と不満げに聞くラッテ。
賢く分け合うからだよ。
別にいいもん私ベリーなんかいらない。必要な水をくれる水の石を見つけるんだから、さよならクレタ姫。と一人で目的地に、歩き出すラッテ。
うわぁ、ねぇ、待ってよとチュムが追いかける。
いいこと?そいつらに気を付けるんだよ、あいつらはよく相手をだますからね。と2人に、言い放ち、目の前をと飛ぶ蝶々を長い舌で、パクリ。
二人は、返事もろくに返さず行ってしまう。
暫らく、歩き出した二人の前には、岩、岩、上りにくい岩ばかりの道を登らなければいけない試練にさしかかる。
もううんざり、山って幾つ岩が必要なの?なだらかな階段とか無いの?喉がカラッカラと座り込むラッテは、チュム~と嘆く。
今度は何?とラッテに聞き返すチュム。
そのウォーターベリー頂~戴と言うラッテを無視して軽やかに上っていくチュム。
別に良いじゃな~いと、叫ぶラッテ。
先に辿り着いたチュムの目の前に現れた森を見て、あれって狼の森かなぁ~と怯えるチュム。
全く動じないラッテは、怯えるチュムを後に、オオカミは見えないけど、見つけたら教えてあげる、もし、ウォーターベリーをくれたらねと、企みを含ませてチュムに言う。
そんなラッテに、上手く考えたねと、そんな手には乗らないよと言う感じでかわすチュム。
はぁ?ふん!と、思い道理にならない事にイラつくラッテ。
でも諦めないラッテは、私の舌カラカラになっちゃった。ベリー、ベリー一個だけ頂~戴~と、仰向けに倒れ瀕死の状態を演じてみる。
そんなラッテを見破っていたのか、本気?と聞き、仰向けに倒れてるラッテに一粒のベリーを口に持っていった時、何やら、異常を感じた二人。
動物たちが、逃げ惑う様子に、ベリーをもらい損ねるラッテ。何?と、岩山影に、オオカミが居た事を二人には見えていなかった。
さぁ?よくわかんない。みんな怖がってるとチュム。
何で?怖い相手なんていないじゃない。・・・ん?私たちかも? わぁお~とチュムを怖がらせるラッテ。
そこへ、岩山から、ガラガラと落石する。何かが居る気配を感じる。
誰かがウォーターベリーを狙っているのよ。取られる前に全部飲んじゃいましょ。と、狼の気配を感じ取れないラッテ。
何処かに隠れなきゃ駄目だと慌てて、隠れ場所を探すチュム。
岩穴には、入ってますと、先約が、地中の穴にも入ってるぞと、隠れ場所を探すことが出来ないチュム。何を思ったのか、枯れかけの植物の間に身を隠す。
私のおチビのリスはどこかナァ~と、丸見えなのに、地面に這いつくばって隠れてるつもりのチュムに、リス見~付けた!と、手を貸して、立ち上がらせる。
チュムが、トボトボと、歩く目の前に、狼が立ち塞いでいた。
やぁ、お二人さん、何か探してるのかな?と、二人が後ずさりして距離を取ろうとしているのに、接近してくるオオカミ。
これは、これは、どんな獲物がやって来たのかな?これってどんな獲物?と、さらにもう一匹に挟まれる。
怯えている二人は、間を抜けていこうとすると、素敵。フレッシュで、ジューシーなお客さんじゃない。さらにもう一匹メスのオオカミが道をふさぐ。
どうした?ネコに舌でも切られたのか?と、何も話さず、怯えている二人に、。初めに話しかけて来たオオカミが、話しかける。
三匹のオオカミは、二人の周りをゆっくりと回りながら囲む。まるで、獲物を逃がさないかの様に。
お前は誰だ?とラッテに聞く。
私はラッテ姫よ。
姫だって?
私のお父さんは、ゾ御殿の森の王なの、私の針一本でも傷つけて見なさい、きっと後悔するわよ。と強気に言う。
何という偶然なんだ、実は、俺も王子なんだ、偉大なルーク王子様だ。お前が何?とこれってどんな獲物?と聞いていた狼は、聞き返してしまうが、あ、話を合わせろとばかりに、睨まれる。
仲間割れの様な空気を察した二人は、そそくさとその場を立ち去ろうと走りだす。
すると、さっきの王子だと言うオオカミが、何をそんなに急いでいると、飛び込むように道を阻む。
家に招待するから、一緒に王家の宴会を楽しもうじゃあないかと誘う。
宴会!と嬉しそうに言うラッテに、被る様にチュムは、あ、ありがとうでも、悪いんだけど、折角のお誘いをお断りしなきゃあいけないんだ。僕達には、大事な使命があってね。だから行かなきゃならないんだ。
使命だって?いったいどんな使命なのかな?お姫様。
あぁ、旅をしてるの。理由は、水の石を取り戻すためよ。と話してるラッテとチュムの後ろで、大きな口を開ける二匹のオオカミ。
水の石を取り戻すためと聞いたルーク王子のオオカミは、駄目だと手を振り、二匹の口を大きく開けていた狼に合図をし、口を閉じた二匹のオオカミ。
小っちゃいハリネズミと、ヒョロヒョロのリスが、バントゥール王から、魔法の水の石を取って来るって?
それをやろうとして生きて帰って来た者はいないわよ。
俺たち、やってないよな。
だから私達は、まだ生きてるのよ。
そろそろ、本当に行かないと、でしょう?お姫様と、チュムは言う。
そうね、もう、行かなきゃ。とラッテ。
それなら、お姫様の歩みを俺たちが止めるわけにはいかないな。お姫様、旅が成功に彩られんことをと見送るルーク王子。、
わぁお、今のはかなり危なかったね。それよりいい?グレタの言ってたことを思い出すんだとチュム。
頭がいい?それとも良すぎる?オオカミを引っかけたのよ。私達見事にやったの。と喜ぶラッテ。
何か考えがあって逃がしたんだろ?なぁ、教えてくれとルークに聞く仲間のオオカミ。
分かっていないようだな、あのハリネズミをずっと待っていたのかもしれない。と返答する。
日が暮れてきた中、チュムは、不安げに、本当にこの道を進んでいけばいいの?とラッテに聞く。
いいえ、全然分かんない、でも、きれいな水と緑の木々を見つけたら叫んで。クマの森を見つけたって事だから。
ねぇ、何か代わりの計画があったりするの?
オオカミのところに戻って王家の宴会に加わっても良いけど、ウォーターベリーをすごく欲しいんだけど~ねぇ~チュム~。
じゃあこのベリーが欲しければ、ゲームに勝つ事とナッツの殻を三つ並べ、ウォーターベリーが、どの殻に入ってるか選ばす。
選んだ殻には、ベリーは、入っていなかった。ところが、殻に隠せるほどの木の実でない事にきずいたラッテは、ズルをしたと怒る。
残りの二個から五分五分の選択だよと、再び選ばせる。が、またもや、中身は、カタツムリで、外してしまう。
最後の中身を見せてとチュムに言うと、手元が狂いズルをしていた事がばれてしまう。
ラッテは、やっと手に入れたベリーをチュムにも半分分けてあげるラッテ。
そこで、本当は、姫ではない事を告白する。みんな家族がいるでしょ?、誰かと暮らしているのが当然でしょ?と考えていたんだと、でも、何で私には居ないの?と、だから、自分の事をお姫様と言い出したんだと。
そして、パパのことの嘘をついた、私のパパは、ゾ御殿の王ではない。私は、一人、ほんとうは、そういう事。
知ってるよとチュム。
知ってる?と聞き返すラッテ。
パパが教えてくれた。
でも一度も言わなかった。
何をだい?ゾ御殿の森の王の娘ラッテ姫だって、みんなと同じ森の仲間だろ?
でもそれは嘘なのよ?チュムは、嘘をつかないじゃない。
気にならない嘘もある。そういうのは、許せるんだ。と言うチュム。
そうだ!お姫様じゃあないなら、僕も、家来の騎士なんかじゃあないよね。
えぇ。とラッテは、ホッとした様子を見せ、チュムの長い尻尾を布団代わりに夜空に浮かぶオーロラを眺める二人。
そして翌朝、顏を這うカタツムリにびっくりして、飛び起きるチュム。
ラッテもう朝になってるよと、いびきをかいて寝ているラッテに、寝てしまってたんだと、出発しようとすると、進む方向が違うと、ラッテに尻尾を引っ張られてしまう。
今日こそ水の石を見つけるぞと、気合を入れるラッテ。
嫌だよとチュム。
クマの森は、もうそんなに遠くないはずよ。
カボチャの水は、もう、ほとんど無くなってるはずだとチュム。
心配しないで、やり遂げる。
歩き続けるのよ。
ラッテ上手くいきっこないよと、何の手掛かりも無い事に不安をぶつけるチュム。
そんな二人を阻む、行き止まりを目の前にする。戻るべきだよ、森のみんなの事が心配だ。と言うチュム。
だからこそ進み続けなきゃあいけないというラッテ。
木の橋を見つけ、きっと近づいてきてるのよ。希望を抱くラッテ。
何も無いじゃないか、クマもいないし、水の石も無いと、否定的なチュム。
まだ見つけてないだけよ。
いやぁ、きっと水の石なんて本当は、無いんだよ。とチュム
いいえ、あるわ。グレタ姫もルーク王子もそう言ってたじゃない。
こんなのおかしいよ、僕たちは、森でカボチャに水を集めてるはずなのに。
僕達?まだ分からないの?私の事なんか気にしてない。誰一人ね。私は、進み続けるわよ。とラッテ。
僕は帰るよ、ほら、ベリーをあげる。とチュムが言う事を跳ね除けるラッテ。
家族に上げれば?私より必要でしょ?ほら、帰ったら?もう、要らないもん!一人でできるもん。と突き放すラッテ。
待って!ラッテ、持ってて欲しい。とチュム。
そんなの要らないし、チュムも要らない。
意地はるな!水が要るだろ!と揉め合ったため、ベリーを落としてしまう。
余計なことするからよ!!この石頭!グレタ姫も、良いチームなんてよく言ったものね。そもそも何で追いかけて来たのよ。と怒りをぶつけるラッテ。
僕がいなくてもここまで来られたと本気で思ってるの?
ふん!勿論!!来られたわ!もう足を引っ張らないで!!
君の問題は、間違いを認めない事さ!これっぽっちも認めない!すごい奴ぶって見せて、何でも好きなようにやればいいさ!誰も気にしないよ!
そう言い放ったチュムに、振り返ったラッテ。
その時、足元がふらつき、うっわぁあ!と丸太橋の上から落ちてしまう。
ラッテ、ラッテと、チュムは慌てて手を伸ばすが、落ちてしまう。が、ハリネズミ特有の体を丸めて身を守る事が出来たので、無事だった。
大丈夫?とチュムは聞くが、怒りの収まらないラッテは、私の、針と腕と足の事を心配しているのなら、大丈夫よ!
そうじゃあないなら違う。チュムの事なんかもういい!!とすごい剣幕で
森の動物たちが、こまっていたのは、水不足でした。
毎日水を集める為、森を駆け回りクタクタになれば、眠る。
そんな毎日を繰り返し、一人で暮らしているハリネズミの女の子ラッテ。
のんびり眠りからめざめる。
すると、揉め事が耳に入ったラッテは、助っ人にはいる。
いじめられて、仲間外れにされていたりすのチュム。
お礼を言うどころか、邪魔をするなという。
ビックリし、あきれるラッテ。
ラッテは、チュムに頭が固いという。
森の一員としての仲間意識を持ち過ぎで、無理に友達になろうと、仲間に入ろうとする。
気が合わないのなら、一緒に遊ばなければ良いのに。
そんな、融通の利かないチュムに、ラッテは、頭が固いと言う。
チュムの、両親は、森に水が不足してきている事に、仲間を集めて会議をしている。
そんな姿を見ているチュムは、仲間と仲良くするのが当然と、思い込んでいるのでしょう。
大人の世界は、仲が良いとか、気が合うからとかではなく、子供とは違う遊び仲間ではない事を理解出来ていない。
仲間外れにされていたラッテには、一人で居る強さも、楽しさも、気楽さもあるのに、なぜわからないのか、よくぶつかっていた。
そこに、妹のミラは、兄のチュムの尻尾が汚れてる事をどうしてか聞いてみるが、不機嫌。
また、ラッテと何かあったのか聞く。
ほっといて欲しいと言い切るチュム。
振り返りざまに、置いていた木の実に尻尾が当たり、ラッテの家の前に落としてしまう。しまったと追いかけるが、ラッテの家の前で気まずい気持ちで見守るしかない。
その時、どうぞ。と、この石頭。と、ラッテは木の実をチュムに拾い上げてあげた。
ありがとうとチュム。
ラッテが、貝に集めていた水を持ち上げ飲もうとした時、それは、皆の水で、カボチャに入れなきゃだめだと取り上げてしまうチュム。
森の動物たちは、パンプキンをくりぬいてそこに、水釜としてみんなで共有する為、その溜め水を分け合っていた。
ラッテは、その水を分けてもらったことなど無い、自分のことは自分で出来るし、自分で集めた水だと。
なのにチュムは、水は、皆の水だからと、パンプキンに入れようとする。
止めてほしいとラッテが言っているのにパンプキンに入れてしまうチュム。
取り戻そうとラッテがチュムを脅かす。
するとチュムが、パンプキンの中に落ちてしまう。
パンプキンにひびが入り、粉々に割れてしまった。
何が起きたかみんなに話さないととチュムは言うが、ハリネズミが悪いと、悪者にされるだけとラッテは嫌がる。
枯れ木の中で、大人たちの会議の様子を見ていたが、揉めだした二人の枯れ木は、バランスを崩して、転げだし、会議中の広間まで、転げ落ち、崩れてしまう。
そこで、イノシシのおばさん、パンプキンを壊した犯人は、そこのハリネズミねと決めつける。
周りは、一斉にそうだそうよと、ラッテに非難を浴びせる。
大会議の長は、何があったか知っているかもしれない話してくれと言う。
そこでチュムは、僕が壊した、わざとじゃないことを伝える。
ワザとであろうがなかろうが、あの水は無くなった、しかも、泉の水が無くなるのも時間の問題だと長は言う。
そこへ、例え川の流れが止まろうとも、水が少なくなろうとも、恐ろしい日々が迫ろうともと、カラスのコープが現れる。
滅多な事を言わないでよとみんなから非難される。
ヒーローが現れて、魔法の水の石をもとの場所に戻せば泉を復活させる事が出来るという。
口ばかりのカラスめと、いわれながらも、長が、大会議では誰もが発言する権利があると言ったので、暫らくカラスが語る事を聞く。
昔々魔法の水の石は、ホワイトマウンテンの頂上に現れた、魔法の水の石が大地と出会う場所では、ターコイズブルーの水が大量に湧き出す。
その水は、光を放つほど美しく、誰もが使えて誰もが幸せになる。しかしクマの王様バントゥールがその石を盗んだ。そのせいで、泉が干上がってしまったと。
気に食わない奴だ、何様のつもりだと、この森は、そいつの物か?見つけ出してやる!!
勇敢なヒーローが、クマの森へと旅をして、泉と水を欲している者たちを潤すのだと。
別に俺が行ってやってもいいぜ! だが、ここには、勇敢なヒーローはいないのか?
べらべらとほら吹きカラス嘘つきと非難し出す。
ラッテは、魔法の水の石は、森に水を戻す事が出来て、みんな助かるんでしょ?じゃあ取りに行けば良いだけじゃない。と、
例えそれが本当で、魔法の石があったとしても、この森を出るわけにはいかないと、チュムのお父さんが言う。
するとカラスは、ここには、勇気のある者はいないのかと。
ラッテは、コープのいう通りみんな怖がり過ぎてると。
水の石を取りに行くより死ぬ方がましなんでしょ。本当だと信じてもいない。
そこへ、イノシシのおばさんが、ハリネズミのいう話しなんかカラスよりもっと信じられないわと言う。
私は、ラッテ姫よ。怖い物なんてないわ。私が行く、やるわ。と言う。
勇敢なハリネズミ、まさに父親譲りだとカラスのコープは言う。
勇敢?お父さんと同じで帰ってこられないよと、イノシシおばさん。
ウサギ達は、戻ってこられない?可哀想に、その子苛立って混乱しているのよと。水の石なんて在りはしないと言う。
ごちゃごちゃいう周りの大人たちに苛立っていたラッテは、「あ゛ぁぁ~」私がその石を見つけてみんなのおバカな森を救ってあげる。
待ってとチュムは、ラッテに話しかけるが、聞き入れず行ってしまうラッテ。
チュムのお父さんは、放っておきなさい、あの子はどこにも行かないさ今は、タダ意地を張っているだけだとチュムに言う。
それでは、大会議を続けようと長が言う。
ラッテは、でかくて太った欲張りなクマなんて怖くないもん、今に見てるがいいわ。
そう言って一人目的地に向かうが、不安を隠しきれない様子。
歩いていると、不思議な音が聞こえてくる。コココ・・・。その音に驚き、誰?と聞いてみるが返事が無い。
ココココトトトット・・・。ラッテは、武術の構えで、見えない敵を威嚇してみる。
その時、倒れるぞ~。そう聞こえた後、ラッテの頭上に木が倒れて来た。
そこで現れたのは、お前さんは馬馬馬鹿か?建設現場をウロウロしてと、どもりながらビーバーが登場。
出ていってくれ!と言われるが、何をしているのか聞いてみるラッテ。
ダムを造っている、どうだ?出来映えは?と聞かれる。が、何の為に?とラッテは聞き返す。
賢いタイプじゃアないなとビーバーに言われる。賢くない?そういうあなたもダムなんか造って水なんか無いのにと言い返す。
馬鹿はどっち?とラッテは言い返す。
川底がデカイ土砂崩れで塞がれたんだと、でも水が戻ったときに、ダムがあれば流れを変えられる。そうすれば、水は又、流れてくるはずと、どもりながら話すビーバー。
水は流れてこないよ。とラッテ。
でも準備しておくんだ。災難が降りかかって来る前に仕事をするお解り?とどもりながらも話すビーバー。
災難ならもうとっくに起こってるでしょ?でも私が水の石でみんなを助けるから心配ないとラッテは言い返す。
水の石?知らないなとビーバーは言いながら、どんどん木を切り倒し、仕事を進める。
ホントにあるの私が取って来るからと伝える。
そして、ノースフォレストへの行き方を知っているか聞いてみる。
するとビーバーは、怪力バントゥーローの住んでるところ?と。そう!とラッテ。それなら、崩れて乾いた川底をずっと進めばいい、川底の外側を歩かないと、水が流れて来た時流されてしまうぞと教えてくれた。
ちゃんと覚えておくわ、仕事済ませておいて、水がいっぱい流れてくるからと言い目的地に向かう。
休んでいる暇はないぞとビーバーは、急いでダム造りをする。
そのころ、チュムは、ラッテ行ってしまったのかな、そうなら、森で一人ぼっちだよと、妹のミラに呟かれる。ラッテは、いつもの様に居眠りしているよ。だってはりねずみだもん心配するな行っちゃあいないよとミラに言う。
ミラは、私ラッテが好き悪いことが起きなきゃいいんだけど、パパもあそこは、凄く危ないって言ってたからとチュムに伝え、晩御飯だと呼ばれたので中に入る。
その頃ラッテは、暗い森の中を一人で怯えながらも進んでいた。
そして、不安になったラッテは、夜空に向かって、どこに居るの?今一番必要なのに。誰も信じてくれないあなたのこと。でもやって見せるわパパ私が水の石を手に入れる。だって、コープの話は本当よそうでしょ?水の石はホントにあるのよね?パパ私を導いてと話しかけてた。
不安を抱えたまま眠りに着こうとした時、目の前に虫が歩いていた。ぺろりと食べたラッテ。ありがとうパパ。やっぱりパパは最高よとご機嫌で寝床に着くラッテ。
翌朝、心配になったチュムは、ラッテが居るはずの木の幹の穴を覗き込むが、いない。ラッテの足跡を見つけ、後を着けてみる。
ラッテに追いついたチュム。今すぐ帰るんだ、でないと、乱暴な動物達に食べられちゃうぞと説得する。
今日食べられちゃうつもりはない、水を流れさせるんだからと突き返すラッテ。
こんなに家から離れた事あるの?いいえ無いわとラッテ。この辺はすごく危ないんだよとチュム。
二人で言い合いをしていると、本当に乱暴な動物、山猫に出くわし、慌てて逃げる。
川底を転げながら逃げていたラッテがぶつかったところは、あのビーバーが言ってた土砂崩れのあった場所で、道が塞がれていた。
逃げ場を無くし、追い詰められ、どうしようもないと思っていたその時、木が倒れてきて、山猫の頭に直撃し、気を失った山猫。
たた倒れたぞ~と、あのダムを造っていたビーバーが、助けてくれたのです。
川底を歩いていちゃあだめだ。水が流れてきたら、流されてしまうからな、ダムがもうすぐ出来ると。
お仕事頑張ってね、ビーバーさんとラッテ。
その頃、森では、カボチャに溜めていた水が無くなり、足跡が付かない程、土が乾いていた。
足跡が付かなくなったら、ラッテとチュムは、どうやって帰ればいいのとミラは心配していた。
イノシシのおばさんが、日差しに当らないで、日陰で水を飲まなくて良い様にするよう、指導していた。
チュムの父親は、チュムとラッテが、いない事を心配していた。君が、魔法の水の石なんて馬鹿な話をしたからだ。とコープに言う。
案ずることはないと、長は言う。
探さなければという父親に、長は、我々は、ここに居るみんなの事を考える責任もあるんだと言う。
長は、蓄えておいた最後の水とベリーを全ての家族に平等に配ってきてくれと言われる父親。
あの子達は、コープのでたらめな話を信じたのかもと言うチュムの父親に、長は、コープに話してチュム達を見つけさせるよ。目を光らせておかすよ。空の上から・・・ずっとね。と言う。
そのころ、そんなことしたって気持ちは変わらないとラッテが、岩を登ってきていた。チュムは、僕と一緒に帰るんだと、ラッテの足を引っ張っていた。
チュムは、帰らないと帰ってパパに言うからと、ラッテは、良い考えね帰って言えばいいと、強きにはね返し、目的地に進む。
待って、待ってとチュムは、ラッテを追いかける。
邪魔するのはやめてよ、このおせっかいリスとラッテに振り払われるが、チュムは、ラッテを抑え、進む事を妨害しようとする。
二人が押し問答していると、転がってしまい、木の幹の穴に入り込んでしまった。
すると、水の音が聞こえ、水だぁ~!と言ったとたん、タダのぬかるみだよ、そうとも言えなくなってきたけどねと図太い声で言うカエルが現れる。
怯えるチュムは、ぬぬぬかるみ、あなた誰?
貴方は何者?とラッテは、聞く。
昔は綺麗なお姫様だったんだけどね。よその土地を色々さすらってきたから今じゃあご覧の通りよと言うカエル。
お姫様だったの?と聞き返すラッテ。ええ、昔はね、今は違う。と貫禄のあるカエルはへっへそれでも私ってまだ綺麗でしょと。
ところで教えて、どうして私のくつろぎの部屋に入って来たの?かと聞くカエル。
クマの森へ、魔法の水の石を取りに行くところなのとラッテは答える。
もう遅い時間よ、もうすぐ日も沈むわ、もう外へは出ない方が良いよ、恐ろしいオオヤマネコが目を覚ます、いつもお腹を空かせてね。と忠告してくれる元カエルのお姫様。
オオ山猫?耳がとんがってて、怒ってる猫?それならもう通って来た。なんてことなかった。私達よりずっと遅いもの。と余裕を見せるラッテ。
そうよ、日が照っている間は、動きが遅くて眠いの。でも、夜中には出会わない方が身のためよ、今夜は、私とここで過ごして、喧嘩は、明日続けたら?予定が無ければだけど。と迫力ある体全体で表現するカエルのおばさん。
考えても良いかも、食べ物はあるの?とラッテはカエルのおばさんに聞く。
すると、食べ応えのあるハリネズミとリスのシチューを作るつもり。それは冗談ヘッヘッヘと笑う。お花でも食べて見たら?蜜が残ってるかもしれないよと教えてくれた。
私達お腹ペコペコと、嬉しそうにラッテは言う。
バントゥールから水の石を取ろうとしてるんだって?と突然飛んできたカエルにビックリするチュム。
きっと怒らせることになるよと言うカエルに、チュムは、水の石なんて本当は、無い事を教えてあげてくれないチュムは?と言う。
いや、水の石なら、本当にあるんだよと言われる。でも、パパは、無いって言ったんだと言う。
あんたのパパは、あんたが、森を出たら、食べられちゃうと言ったんじゃないか?でも食べられたようには見えないけどね。
まだ、食べられてはいないけどね。とチュム・・・
そこで、なぜ、パパが言った事を知ってるのか不思議に思ったチュムが、聞いてみるが、ラッテが、花の蜜を取ることを手伝うように言うので、話は終わってしまう。
やっと届いた花びらの蜜にしゃぶりつく二人に、カエルのおばさんは、えらいわ良く出来たと言い、晩御飯をあげるわと、木の実と虫の盛り合わせを出してくれた。
すごくおいしいとラッテ。ホッペがもっと大きかったらなと喜んで食べるラッテとチュム。
こんなにどこで手に入れたの?と聞くチュム。美人ガエルには、いろんな知恵があるのよヘッヘッヘ、じゃあそろそろ寝る時間よと言うと、ラッテは、私ハリネズミよ、眠るなんてと言うとパタリと倒れ、眠ってしまうラッテとチュム。
言い夢見るんだよヘッヘッヘヘヘヘッヘと不気味な笑い声の中、二人ともぐっすり眠りこむ。
まるで眠り薬を飲まされたかのように。・・・きっと、あの綺麗な花の蜜が、眠る成分を含んでいたように感じたのは、私だけでしょうか?
そして翌朝、チュムは、くつろぎの部家から外に出てくると、よく眠れた?とカエルのおばさん。
すると、チュムは、夢にクマばかり出てきたと言う。でも気付いたらラッテだったと伝える。
あんた達一人よりも、チームで動いた方が良いわよ。
そんなことないよ、ラッテを連れ戻したいんだ、こんなところで迷いたくないし食べられるのも嫌だと伝える。
そこへ、ラッテが、起きて来たので、チュムに、あんた達は、一緒に居るべきだと言っていたところだと伝える。
すると、そんなのはダメダメ、チュムはお家に帰るから、赤ちゃんにはパパが必要なのとラッテも否定する。
そうなのかい、ラッテを守りに森まで追いかけて来たのは誰だい?それに、勇気を出して森を出てきたのは誰?ほらね、あんたたちは、良いチームよ。チュムも一緒に行く事だねと言われる。
ラッテは、私子守なんて要らないわ、特に臆病者のリスなんてと言い切る。
だが、カエルは、チュムは、あんたが、飢えたオオ山猫から逃げるのを手伝っていた様に思うけどね。
ラッテは、チュムに、話したのね、見栄っ張りと突き飛ばす。話してないよ。とチュムは言い返す。
よーくお聞き、あんた達は、これから、オオカミのいる土地に入る。そこまでの道は、これまで想像した事も無い乾いた土地を通るんだと。
そんなところをどうやって生き延びるの?とチュムは、恐怖を隠せない。
ヘッヘ、良い質問だね、ここにウォーターベリーが入ってる。一粒で、二人分の水分を補給できるとクレタ姫は、ウォーターベリーを渡してくれる。
チュムあなたが袋を持って。ありがとう親切なんだねと受け取る。
どうしてチュムが袋を持つの?と不満げに聞くラッテ。
賢く分け合うからだよ。
別にいいもん私ベリーなんかいらない。必要な水をくれる水の石を見つけるんだから、さよならクレタ姫。と一人で目的地に、歩き出すラッテ。
うわぁ、ねぇ、待ってよとチュムが追いかける。
いいこと?そいつらに気を付けるんだよ、あいつらはよく相手をだますからね。と2人に、言い放ち、目の前をと飛ぶ蝶々を長い舌で、パクリ。
二人は、返事もろくに返さず行ってしまう。
暫らく、歩き出した二人の前には、岩、岩、上りにくい岩ばかりの道を登らなければいけない試練にさしかかる。
もううんざり、山って幾つ岩が必要なの?なだらかな階段とか無いの?喉がカラッカラと座り込むラッテは、チュム~と嘆く。
今度は何?とラッテに聞き返すチュム。
そのウォーターベリー頂~戴と言うラッテを無視して軽やかに上っていくチュム。
別に良いじゃな~いと、叫ぶラッテ。
先に辿り着いたチュムの目の前に現れた森を見て、あれって狼の森かなぁ~と怯えるチュム。
全く動じないラッテは、怯えるチュムを後に、オオカミは見えないけど、見つけたら教えてあげる、もし、ウォーターベリーをくれたらねと、企みを含ませてチュムに言う。
そんなラッテに、上手く考えたねと、そんな手には乗らないよと言う感じでかわすチュム。
はぁ?ふん!と、思い道理にならない事にイラつくラッテ。
でも諦めないラッテは、私の舌カラカラになっちゃった。ベリー、ベリー一個だけ頂~戴~と、仰向けに倒れ瀕死の状態を演じてみる。
そんなラッテを見破っていたのか、本気?と聞き、仰向けに倒れてるラッテに一粒のベリーを口に持っていった時、何やら、異常を感じた二人。
動物たちが、逃げ惑う様子に、ベリーをもらい損ねるラッテ。何?と、岩山影に、オオカミが居た事を二人には見えていなかった。
さぁ?よくわかんない。みんな怖がってるとチュム。
何で?怖い相手なんていないじゃない。・・・ん?私たちかも? わぁお~とチュムを怖がらせるラッテ。
そこへ、岩山から、ガラガラと落石する。何かが居る気配を感じる。
誰かがウォーターベリーを狙っているのよ。取られる前に全部飲んじゃいましょ。と、狼の気配を感じ取れないラッテ。
何処かに隠れなきゃ駄目だと慌てて、隠れ場所を探すチュム。
岩穴には、入ってますと、先約が、地中の穴にも入ってるぞと、隠れ場所を探すことが出来ないチュム。何を思ったのか、枯れかけの植物の間に身を隠す。
私のおチビのリスはどこかナァ~と、丸見えなのに、地面に這いつくばって隠れてるつもりのチュムに、リス見~付けた!と、手を貸して、立ち上がらせる。
チュムが、トボトボと、歩く目の前に、狼が立ち塞いでいた。
やぁ、お二人さん、何か探してるのかな?と、二人が後ずさりして距離を取ろうとしているのに、接近してくるオオカミ。
これは、これは、どんな獲物がやって来たのかな?これってどんな獲物?と、さらにもう一匹に挟まれる。
怯えている二人は、間を抜けていこうとすると、素敵。フレッシュで、ジューシーなお客さんじゃない。さらにもう一匹メスのオオカミが道をふさぐ。
どうした?ネコに舌でも切られたのか?と、何も話さず、怯えている二人に、。初めに話しかけて来たオオカミが、話しかける。
三匹のオオカミは、二人の周りをゆっくりと回りながら囲む。まるで、獲物を逃がさないかの様に。
お前は誰だ?とラッテに聞く。
私はラッテ姫よ。
姫だって?
私のお父さんは、ゾ御殿の森の王なの、私の針一本でも傷つけて見なさい、きっと後悔するわよ。と強気に言う。
何という偶然なんだ、実は、俺も王子なんだ、偉大なルーク王子様だ。お前が何?とこれってどんな獲物?と聞いていた狼は、聞き返してしまうが、あ、話を合わせろとばかりに、睨まれる。
仲間割れの様な空気を察した二人は、そそくさとその場を立ち去ろうと走りだす。
すると、さっきの王子だと言うオオカミが、何をそんなに急いでいると、飛び込むように道を阻む。
家に招待するから、一緒に王家の宴会を楽しもうじゃあないかと誘う。
宴会!と嬉しそうに言うラッテに、被る様にチュムは、あ、ありがとうでも、悪いんだけど、折角のお誘いをお断りしなきゃあいけないんだ。僕達には、大事な使命があってね。だから行かなきゃならないんだ。
使命だって?いったいどんな使命なのかな?お姫様。
あぁ、旅をしてるの。理由は、水の石を取り戻すためよ。と話してるラッテとチュムの後ろで、大きな口を開ける二匹のオオカミ。
水の石を取り戻すためと聞いたルーク王子のオオカミは、駄目だと手を振り、二匹の口を大きく開けていた狼に合図をし、口を閉じた二匹のオオカミ。
小っちゃいハリネズミと、ヒョロヒョロのリスが、バントゥール王から、魔法の水の石を取って来るって?
それをやろうとして生きて帰って来た者はいないわよ。
俺たち、やってないよな。
だから私達は、まだ生きてるのよ。
そろそろ、本当に行かないと、でしょう?お姫様と、チュムは言う。
そうね、もう、行かなきゃ。とラッテ。
それなら、お姫様の歩みを俺たちが止めるわけにはいかないな。お姫様、旅が成功に彩られんことをと見送るルーク王子。、
わぁお、今のはかなり危なかったね。それよりいい?グレタの言ってたことを思い出すんだとチュム。
頭がいい?それとも良すぎる?オオカミを引っかけたのよ。私達見事にやったの。と喜ぶラッテ。
何か考えがあって逃がしたんだろ?なぁ、教えてくれとルークに聞く仲間のオオカミ。
分かっていないようだな、あのハリネズミをずっと待っていたのかもしれない。と返答する。
日が暮れてきた中、チュムは、不安げに、本当にこの道を進んでいけばいいの?とラッテに聞く。
いいえ、全然分かんない、でも、きれいな水と緑の木々を見つけたら叫んで。クマの森を見つけたって事だから。
ねぇ、何か代わりの計画があったりするの?
オオカミのところに戻って王家の宴会に加わっても良いけど、ウォーターベリーをすごく欲しいんだけど~ねぇ~チュム~。
じゃあこのベリーが欲しければ、ゲームに勝つ事とナッツの殻を三つ並べ、ウォーターベリーが、どの殻に入ってるか選ばす。
選んだ殻には、ベリーは、入っていなかった。ところが、殻に隠せるほどの木の実でない事にきずいたラッテは、ズルをしたと怒る。
残りの二個から五分五分の選択だよと、再び選ばせる。が、またもや、中身は、カタツムリで、外してしまう。
最後の中身を見せてとチュムに言うと、手元が狂いズルをしていた事がばれてしまう。
ラッテは、やっと手に入れたベリーをチュムにも半分分けてあげるラッテ。
そこで、本当は、姫ではない事を告白する。みんな家族がいるでしょ?、誰かと暮らしているのが当然でしょ?と考えていたんだと、でも、何で私には居ないの?と、だから、自分の事をお姫様と言い出したんだと。
そして、パパのことの嘘をついた、私のパパは、ゾ御殿の王ではない。私は、一人、ほんとうは、そういう事。
知ってるよとチュム。
知ってる?と聞き返すラッテ。
パパが教えてくれた。
でも一度も言わなかった。
何をだい?ゾ御殿の森の王の娘ラッテ姫だって、みんなと同じ森の仲間だろ?
でもそれは嘘なのよ?チュムは、嘘をつかないじゃない。
気にならない嘘もある。そういうのは、許せるんだ。と言うチュム。
そうだ!お姫様じゃあないなら、僕も、家来の騎士なんかじゃあないよね。
えぇ。とラッテは、ホッとした様子を見せ、チュムの長い尻尾を布団代わりに夜空に浮かぶオーロラを眺める二人。
そして翌朝、顏を這うカタツムリにびっくりして、飛び起きるチュム。
ラッテもう朝になってるよと、いびきをかいて寝ているラッテに、寝てしまってたんだと、出発しようとすると、進む方向が違うと、ラッテに尻尾を引っ張られてしまう。
今日こそ水の石を見つけるぞと、気合を入れるラッテ。
嫌だよとチュム。
クマの森は、もうそんなに遠くないはずよ。
カボチャの水は、もう、ほとんど無くなってるはずだとチュム。
心配しないで、やり遂げる。
歩き続けるのよ。
ラッテ上手くいきっこないよと、何の手掛かりも無い事に不安をぶつけるチュム。
そんな二人を阻む、行き止まりを目の前にする。戻るべきだよ、森のみんなの事が心配だ。と言うチュム。
だからこそ進み続けなきゃあいけないというラッテ。
木の橋を見つけ、きっと近づいてきてるのよ。希望を抱くラッテ。
何も無いじゃないか、クマもいないし、水の石も無いと、否定的なチュム。
まだ見つけてないだけよ。
いやぁ、きっと水の石なんて本当は、無いんだよ。とチュム
いいえ、あるわ。グレタ姫もルーク王子もそう言ってたじゃない。
こんなのおかしいよ、僕たちは、森でカボチャに水を集めてるはずなのに。
僕達?まだ分からないの?私の事なんか気にしてない。誰一人ね。私は、進み続けるわよ。とラッテ。
僕は帰るよ、ほら、ベリーをあげる。とチュムが言う事を跳ね除けるラッテ。
家族に上げれば?私より必要でしょ?ほら、帰ったら?もう、要らないもん!一人でできるもん。と突き放すラッテ。
待って!ラッテ、持ってて欲しい。とチュム。
そんなの要らないし、チュムも要らない。
意地はるな!水が要るだろ!と揉め合ったため、ベリーを落としてしまう。
余計なことするからよ!!この石頭!グレタ姫も、良いチームなんてよく言ったものね。そもそも何で追いかけて来たのよ。と怒りをぶつけるラッテ。
僕がいなくてもここまで来られたと本気で思ってるの?
ふん!勿論!!来られたわ!もう足を引っ張らないで!!
君の問題は、間違いを認めない事さ!これっぽっちも認めない!すごい奴ぶって見せて、何でも好きなようにやればいいさ!誰も気にしないよ!
そう言い放ったチュムに、振り返ったラッテ。
その時、足元がふらつき、うっわぁあ!と丸太橋の上から落ちてしまう。
ラッテ、ラッテと、チュムは慌てて手を伸ばすが、落ちてしまう。が、ハリネズミ特有の体を丸めて身を守る事が出来たので、無事だった。
大丈夫?とチュムは聞くが、怒りの収まらないラッテは、私の、針と腕と足の事を心配しているのなら、大丈夫よ!
そうじゃあないなら違う。チュムの事なんかもういい!!とすごい剣幕で言い放つ。
そんなことより、ラッテに、上って来るんだ何処かに上れるところがあるはずだよ、手伝うから。とオロオロと行ったり来たりするチュム。
ありがとうでも、一人で水の石を探すわ!森の大事な家族のもとに帰れば?みんな待ってるわよ!と言うと、スタスタと行ってしまうラッテ。
あぁ;;なんて分からず屋なんだ;;少しは、話を聞けよ!!と先行くラッテに叫ぶチュム。
だが、返事が無い。不安になったチュムは、ラッテ?と様子を伺うが、もう行ってしまったようだ。
今まで、当てもなく歩きつずける事の不安と、ストレスをラッテにぶつけて、支えていてくれていた事を一人ぼっちになったチュムはようやく理解できたようです。
希望を抱いて進み続けるラッテに、否定的で、文句ばかりぶつけていたのに、一人になると、我に返ったかのようにチュムは、進んでいく。
すると、見下ろした先に、緑の木々が茂った豊かな森を目の前にしたチュム。すごい!!ラッテ、君の言う通りだ。と目的地に辿り着いた事に感激するチュム。
その森では、川に水が流れ、魚が泳ぎ、緑に囲まれた木々の中、熊達の憩いの場所となっていた。
その光景を目の当たりにしたチュムは、ラッテを見つけてこなきゃあと、戻ろうと返りざまに、足を踏み外して、落ちてしまう。
かなり高い所からの転落だったけれども、木の枝が、クッションとなって落ちていったため、無事だった。
そして落ちた場所で、子クマが、ダンスのレッスンを受けている最中だった為、幸いにも、気付かれることが無かった。
クルクル回るクマの間をチュムは、逃げ惑う。
いつまでやるの?と子クマの、アマルが、聞くと、あなたたちがちゃんと出来るまでよ。あなただけ特別扱いしないわよ。と言われる。
子クマがクルクルと回る中を必死に逃げ惑うチュムは、子クマにくっついて上手く隠れる事が出来た。
とここで、レッスンはここまで!全員お城に戻りましょ!とぞろぞろと並んでどうやら帰るようです。
そこで、アマルに、くっついたチュムを後ろにいた子クマが気づき、クスクス笑うので、何が可笑しいの?とアマルが聞く。
べつにもういないよ。とアマルに言う。
すると、アマルは、立ち止まり、いないって何が?と、体中を見て見るが、チュムは、見つからない様に、クルクルと、アマルの体中を隠れる。
ちゃんとついて着て!アマル。と言われると、はぁい先生と、アマルは、歩き出す。
緊張すると、シャックリが出るチュム。ここでシャックリをしてしまい、アマルに、存在を察しられる。
そして、お城の前で、門番しているクマに見つかるとまずいと思ったのか、アマルは、姿の見えないチュムに向かって、ねぇ君、誰か知らないけど、僕の毛の中に居ていいよ。
でも、見つかりたくなかったら、左側に移って。クマしかお城に入れてもらえないんだと、話し掛ける。
じっとして、くすぐったいよ。とチュムにコソコソと話している様子に、門番が、待て!!とアマルの入城を止める。
何?と門番を見上げると、おぁあぁ;;アマル王子でしたか。お帰りなさいませ。と、許可されるが、ノミですか?と聞かれる。
ノミだって?そんなの!あっぁぁそうそう、ノミだよ。と、話を合わすアマル。
中に入ったチュムは、暗闇に輝く植物や、石を見てうわぁ!!すごい!!と大きな声をあげてしまう。
しぃ~!とアマルに言われる。
一方、ラッテは、一人で、まだ、山越えが出来ていない、砂漠化した道をトボトボと歩いていた。
間抜けなリスなんて要らないわ。と、目の前の石を蹴り飛ばし、自力で道を切り開く。と怒りが収まらない様子。
歩き続けるうちに日が暮れて来た。
ラッキーな事に、凄く寛げそうじゃない。と、洞穴を見つけ、テンションが上がるラッテ。
ちょっとひと眠りしよっと。
夜空に向かって話しかける。
狼のルークとは知り合い?
会った事あるの?
本物のお姫様みたいに話してくれた。
何か手掛かりをくれない?
水の石はどこにあるの?と夜空のパパに話しかけながら眠りにつくラッテ。
そこへ、洞穴の主が帰って来た。
エッヘン!!悪いがそこの君!とラッテに呼びかける。
するとラッテは、目を覚まし、目の前にいるハリネズミに、ああ!パパ!?と叫ぶ。
何?ワシは、君のパパではない。わしの寝床じゃ。
でもハリネズミでしょ?こんなの信じられない。わからないの?あなたは、ハリネズミ。私もハリネズミ。
私は、お姫様、ってことは、あなたは、王様ね?と驚きを隠せず、興奮するラッテ。
水不足で頭がおかしくなったか?そういうと、眠る洞穴の主。
あの、実は私、クマのお城へ魔法の水の石を取りに行くところなのと言う。が、眠ってしまった主に、もしも~し、パパ?ちゃんと聞いてる?
起き上がる主は、あれが聞こえるか?
何?何も聞こえないんだけど。・・・
そう、それでいいんだ。
おしゃべりを辞めろ。もう一度言うが、わしは、君のパパじゃあない。お父さんでも、おとッつぁんでも、お父ちゃんでもない。
ねぇ、本当に私のパパじゃあないの?
いいか?よぅく聞くんだ。わしは、王様じゃない。宮殿なんか持っとらんし、誰のパパでもない。
覚えとる限りわな。一人暮らしじゃ。ハリネズミは、みんなそうだ。君のパパが誰だろうと、そいつも一人だ。
つまり戻ってこないそういう事だ。と追い払う主。
そう!悪かったわね!でもどうせあなたは、寂しくていじけてるだけでしょ!私のパパは違うわ、それに私も違う。と、強気で起こり始めるラッテ。
なんじだと?ハリネズミは、孤独な生き物なんだよ。
私は違う!孤独じゃないもん!友達一杯いるんだから!
友達がいるって?そうか、誰の事かな?と聞かれて困りながら、一杯いるわ。と言うラッテ。
リスのチュムでしょ。えぇチュムだね。君は夜中に一人で居る。家から遠く離れたところに居る。チュムが友達だというなら今どこにいる?
それは、わからないの。・・・と困った様子で言うラッテ。
やっぱり友達は居ないんだな!ちゃんと向き合った方が良い。ハリネズミは一人で生きる。これまでもそう。これからもそう。そう言うものなんだよ。と教えられる。
その話を聞くラッテは、悲しくて、泣き出してしまう。
おいよさないか、涙は、止めておけ。孤独なカウボーイ。水不足だぞ。あぁ;;冗談だ。
うわあぁぁ~;;。いいからもう、ほっといてと、絶望感を出すラッテ。
じゃあ水の石のありかを教えてあげるから、出ていってくれるか?
水の石なんかどうだっていいのよ。そんなの何だっていい。ほんとに、このまま一生一人で生きていくの?と悲しみながら洞穴から出ていくラッテ。
これからもずっとずっとだ。なれることだなぁ。・・・という洞穴の主。
そして、クマのお城に潜り込めたチュムは、アマルのママがお休みを言いに来るので、隠れておくように言われていた。
ぐっすりお休み私のベビー。とママクマは、アマルの顏を舐めると、わかったわかったもういいよと、お休みを言うアマル。
アマルは、チュムに、君ってどんなクマなの?と聞く。
するとチュムは、僕は、凄く小さいナッツぐま。という。
ナッツ熊?アハハハ、笑える。僕は普通のクマ!アマル。で、君は?と聞く。
僕はチュム。自分だけの水飲み場を持ってるんだね。僕も飲んでも良い?と聞くチュム。
勿論いいよ。それは、手に入れたんだ。
て、どういう事?
土砂崩れが起きて、水が無くなったんだ。ひどい状態だったよ。でも、僕のパパは、クマの王様だから、
ちょっと待って?バントゥール王は、君のお父さん?
あぁ!かっこいいだろ?パパは、皆が死にそうになってた時、魔法の石を持ってきてくれたんだ。
魔法の水の石か。じゃあ、本当にあって、君のお父さんが盗んだんだ。
僕のパパは泥棒なの?
チュムの家族には、水が無くて困っている事を知るアマル。
でも、水の石をホワイトマウンテンに戻せば、皆水に困らなくなることを約束する事を伝える。
そして、その前に、ラッテを探さなきゃあと言うチュム。
ラッテは、孤独なカウボーイ?いいもん一人でかまわないわ、望むところよ。とすねてみたり、孤独な悲しみに、独り言を言いながら物思いに更けていた。
だが、強いラッテは、洞穴の主の元に戻って、水の石のへの行き方を教えて?と聞く。
わかったわかったと、再び勢いよく戻ってきたラッテをなだめるかのように、クマのお城に続く秘密の道があるんだ。着いて来なさい。ただ、喋んなよ。と言う。
うん、わかった。とラッテは着いて行く。
そして、クマのお城の入り口には、門番がいる為、水が流れている入り口から、入っていくが、泳げるか聞く。
泉に近づく程流れは強くなる。そこに、水の石がある事を教えてもらう。
クマたちは危険だから、音を立てづに行く事を伝える。
元気でねトゲトゲおじさんとお別れを言うラッテ。
城の中では、アマルと、チュムは、門番をすり抜けて、お城の外に外出しようとしていたが、チュムをお友達ですか?と見つけられてしまう。
ラッテは、みずの、流れに逆らって無事泳ぎ切り、辿り着いた目の前にクマが眠っていていて、びっくりするが、何をしても起きそうにないクマを見て、難無く通り過ぎていく。
そして、進んで行くうちに、怪力王バントゥール王が、眠っている姿をを見つける。
眠っている事をいいことに、近づくと、水の石を見つける。
やっぱりあった!と喜ぶラッテ。
その時、魚が飛んできて、バントゥール王は、眠りながらも、その魚をキャッチする。
その事に驚いたラッテは、泉に落ちてしまい、流れが速いため、泳いでも、流されてしまう。
その時、魚を狩りしていたクマに、偶然引き上げられ、見つかってしまい、閉じ込められる。
そこで、チュムと再開する。
なんでここにいるの?とチュムに言うと、説明し始めるチュム。
クマの友達が出来たと聞いたラッテ。
良い奴だよと言うチュムに、私が嫌な奴ならゴメンと謝るラッテ。
君が嫌な奴なら僕も悲しい。と言い返すチュム。ここから出られると思う?それに、帰れると思う?
私は帰らない。今はまだね。とラッテ。
いや、帰るんだ。家族が恋しいよ。すごく心配しているだろうな。とチュム。
それに見て?家族に、これをひとつとっておいたんだ。と、ウオーターベリーを見せる。
水の石を取らずに帰れないわ。とラッテは言う。
ほら、のどが渇いてるだろ?友達同士分け合おうと、半分ラッテに渡すチュム。
そして、岩の割れ目から見える夜空を眺める二人。
翌朝、眠っている二人に、アマルが、ここから早く出ないとと、助けに来てくれたのに、冷たくするラッテ。
アマル王子様バントゥール王が、悲しまれますよと言われる。
僕たちを話せ!僕は王子だぞ。
貴方王子?とラッテはアマルに、あおる様に言う。
パパの邪魔をしたくないんだ。特に朝の日課をやってる時は、パパが怒るのを知ってるだろ?とアマルは言う。
バントゥール様ルールを破った物がここに居ます。と告げる。
警備員どういうことだと聞き返す。王様。
城に忍び込んでいた二人を見つけたのですが、アマル坊ちゃまが、牢屋から逃げるのを手伝っていたのです。
忍び込んだだと?と聞き返す王様。
それがなんだ!たかが、ハリネズミと、取るに足らないリスじゃないか。
ナッツグマだよ!とアマルが言い返す。
動物の違いも分からんのか!
ナッツグマと言う動物などいないと言われるアマル。
待って君嘘ついてたの?とアマルはチムに聞く。
バントゥールは、わが城に黙って入れると思っているのか?と2人に聞く。
ラッテは、クマの王様、私たちが住んでる遠くの森では、はばかれて、池は干上がってるの。
私の知ったこっちゃあないという王。
それに、水の石を元の場所に返さないととラッテが言うと、突然。
なんだと、水の石を戻すだと!と憤慨する王。
そうです。王様とラッテは落ち着いた様子で言う。
バントゥールは、この卑怯で、針だらけで、ヒョロヒョロのコソ泥動物どもめがぁ。と怒りをあらわにする。
そっちこそ、泥棒でしょ!と反発するラッテ。
わたしが!目茶苦茶な事を!と泥棒扱いされることに驚くバントゥール王。
あなたが水の石を盗んだのよ。そんなのフェアじゃあないわ!
盗んだ?でまかせだぁ!と大きな口を開けて威嚇する王。
警備員小動物をつまみ出せと怒りをあらわにする。
そして、気を取り直し、朝の日課を始めるバントゥール王は、楽しいと、ご機嫌になる。
陽気な音楽が鳴り出すと、皆楽しそうに踊り出す。
興奮するバントゥール王は、心臓がバクバクしてきたと楽しそうに踊る。
踊りに夢中になって、警備員を殴って気を失わせてしまった事にも気づかないほど、夢中で踊るバントゥール王。
その隙に、ラッテとチュムは、アマルに今のうち、気が取られてるうちに行ってと言われ、水の石に向かう。
チュム上から見はっててとラッテ、君は石を取るんだとチュムは言う。
岩に挟まっている水の石は、ラッテ一人では取れないので、チュム手伝ってと、二人で採ろうとするが、なかなか取れない。
やっと採れた水の石、そこで、バントゥール王に水の石を取られたと気付かれる。
慌てて逃げるラッテとチュム。
追いかける様に言うが、石を取られた瞬間、泉の水が無くなり、ぬるぬるの岩肌がむき出しで、追いかけるどころか、滑りまくる熊達。
当てにできない為、バントゥール王自ら追いかけてくる。
が、水が無くなっても、ぬるぬるの岩肌を滑り台の様に滑りまくる、ラッテとチュムとアマル。
その後を同じ様に滑り追いかけてくるバントゥール王。
何とか外に滑り出た三人、大きな体の王は、出口で詰まって出れない。
はあぁー!!と威嚇するが、出れなくてもがく王。つかまえてやるからなあ!!と怒りをあらわにする。
そそくさと逃げる様にホワイトマウンテンに向かう三人。
そして、アマルにお礼を言うラッテとチュム。
約束して、僕達にも水をもらえるって。とアマルは言う。
水は、すべての動物のものよ。約束する。ラッテは、そういうと、スタスタと歩き出す。
さよならだね、勇敢なはりねずみの姫とナッツグマのチュム。
丸太橋を渡ろうとするが、怖がるラッテ。
そこへ、追いかけて来たバントゥール王。
アマルは、水の石を元の場所に戻すだけだよと言う。
お前のお仕置きは後でだといわれる。
急いで、急いで、すぐ後ろに来てるよ。とアマルは、二人を見守る。
バントゥール王は、丸太橋の上で、チュムにこっちだよ。と体中を逃げ回られ、一気に捕まえようと丸太橋を叩いてしまう。
すると、折れてしまい、そのまま落ちてしまうバントゥール王。
アマルは、パパ~!と心配そうに呼ぶ。
悔しさのあまり、雄叫びを叫ぶバントゥール王。
その声は、響き渡り、狼のルーク達にも、届いていた。
計画道理だと、腹が減ってたんだと動き出す。
ラッテ達より、一足早く、ホワイトマウンテンで、待ち構えていた狼たち。
何も知らないラッテとチュムは、ホワイトマウンテンを目の前に、もうすぐだねと、ワクワクしていた時。
すると、岩陰から、二人の目の前に、ルークが飛び出してきた。
これは、ラッテ姫様、我がお姫様よあれから、王家の使命は上手く言ったのかな?とラッテに聞く。
使命って?
水の石の事だよ。とチュムがラッテに言う。
その通り。バントゥール王から水の石をだまし取って、まだ生きている物がいるとしたら、あなただ。それでどこなんだ?と言う。
でも、どうしてそんな事聞くの?とラッテ。
それはね、お姫様。・・・水の石を渡すんだ!!早く!と、突然牙をむきだすルーク。
すると、うわぁお~。その石は、私の物だ!とバントゥール王が、追いかけて来ていた。
その姿を見た狼達は、バントゥール王!と後ずさりしながら、警戒する。
聞こえたろ!もう行けよ!この汚いノミだらけの犬ども!とチュムは、強気で言う。
その言葉に察したバントゥール王は、狼達に、お前たち、さては、水の石を横取りするつもりだな!と言う。
この魔法の石は、俺たちの物だ。とルークも言い返す。
この魔法の力は、王にこそふさわしい。とバントゥール王は、言う。
そのやり取りの間に、ラッテとチュムは、走って、戻しに行こうとする。が、オオ山猫に道を憚れる。
逃がしはしないぞと、バントゥール王と、狼達、オオ山猫に囲まれるラッテとチュム。
こうなったからには、話し合い?とラッテが言う。
話し合いだと?冗談はよせ!それは私の石だ!とバントゥール王
違う!俺達オオカミの物だ。
ラッテは、石を持ったまま逃げ惑う。
その時、大山猫に、威嚇され、水の石を投げ落としてしまう。
その石を狼のルークが大きな口を開けて待ち構えてくわえようとした瞬間チュムが、横から飛んできて、危機一髪の瞬間に奪い返せた。
水の石争奪戦の中、戦いじゃ何も解決しない、ゲームしない?とラッテが提案する。
能力を試すゲームよ。賢くて速いものが石をもらえる。約束する。と言うラッテ。
そして、クルミの殻を三つ並べてここに水の石を入れるからどれに入ってるか当てた人の勝ちと言う。
そして、シャッフルするチュム。
その間に、ラッテは、石をマウンテンに戻しに登っていく。
シャッフルし終わって、それぞれ、石が入っているであろう殻を選択させる。
が、外ればかりの殻、石はどこだと怒りだす。
ラッテ!時間切れだ!石をセットして!と焦るチュム。
ラッテもセットした石が上手くはまらない事に苛立ち、飛び乗ってみる。
すると、すっぽりと型にハマった石。
その瞬間、地面が揺れ、水が噴き出し、流されていくバントゥール王、狼達、大山猫、チュムまでも。
大変と、ラッテは、チュムを助けに飛び込む。
そして、ラッテに助けてもらったチュム、やった!僕達やったんだ!と大喜びする。
そこへ、流されているラッテとチュムを捕まえて、お疲れだなヒーロー達!お父ちゃんも誇りに思うぞ。と言い、連れて帰るカラスのコープ。
偉いわ!ハリネズミさんとりすさん!と、グレタ姫は、干上がっていた川に、水が流れている事を見て、やり遂げた事を確信していた。
水の流れも戻った!!でかした!びーばーもよくやった!とダムを造っていたビーバーも見ていた。
ハリネズミのおじさんも、外の騒がしさに、せっかく眠ろうとしてたのにと、不機嫌で、洞穴から出てくる。
そして、流れる川の水を見て、ハハ!やり遂げたなと、良いぞラッテ!わしも誇らしいわい!と歓声を上げる。
ラッテとチュムの森にも水が流れて来たことに、喜ぶ動物達。
カラスのルークに、無事送りとでけてもらったラッテとチュム。
チュムは、家族と再会する。ミラは、最高のお兄ちゃんだよと飛びついてきた。
森の動物たちが、こまっていたのは、水不足でした。
毎日水を集める為、森を駆け回りクタクタになれば、眠る。
そんな毎日を繰り返し、一人で暮らしているハリネズミの女の子ラッテ。
のんびり眠りからめざめる。
すると、揉め事が耳に入ったラッテは、助っ人にはいる。
いじめられて、仲間外れにされていたりすのチュム。
お礼を言うどころか、邪魔をするなという。
ビックリし、あきれるラッテ。
ラッテは、チュムに頭が固いという。
森の一員としての仲間意識を持ち過ぎで、無理に友達になろうと、仲間に入ろうとする。
気が合わないのなら、一緒に遊ばなければ良いのに。
そんな、融通の利かないチュムに、ラッテは、頭が固いと言う。
チュムの、両親は、森に水が不足してきている事に、仲間を集めて会議をしている。
そんな姿を見ているチュムは、仲間と仲良くするのが当然と、思い込んでいるのでしょう。
大人の世界は、仲が良いとか、気が合うからとかではなく、子供とは違う遊び仲間ではない事を理解出来ていない。
仲間外れにされていたラッテには、一人で居る強さも、楽しさも、気楽さもあるのに、なぜわからないのか、よくぶつかっていた。
そこに、妹のミラは、兄のチュムの尻尾が汚れてる事をどうしてか聞いてみるが、不機嫌。
また、ラッテと何かあったのか聞く。
ほっといて欲しいと言い切るチュム。
振り返りざまに、置いていた木の実に尻尾が当たり、ラッテの家の前に落としてしまう。しまったと追いかけるが、ラッテの家の前で気まずい気持ちで見守るしかない。
その時、どうぞ。と、この石頭。と、ラッテは木の実をチュムに拾い上げてあげた。
ありがとうとチュム。
ラッテが、貝に集めていた水を持ち上げ飲もうとした時、それは、皆の水で、カボチャに入れなきゃだめだと取り上げてしまうチュム。
森の動物たちは、パンプキンをくりぬいてそこに、水釜としてみんなで共有する為、その溜め水を分け合っていた。
ラッテは、その水を分けてもらったことなど無い、自分のことは自分で出来るし、自分で集めた水だと。
なのにチュムは、水は、皆の水だからと、パンプキンに入れようとする。
止めてほしいとラッテが言っているのにパンプキンに入れてしまうチュム。
取り戻そうとラッテがチュムを脅かす。
するとチュムが、パンプキンの中に落ちてしまう。
パンプキンにひびが入り、粉々に割れてしまった。
何が起きたかみんなに話さないととチュムは言うが、ハリネズミが悪いと、悪者にされるだけとラッテは嫌がる。
枯れ木の中で、大人たちの会議の様子を見ていたが、揉めだした二人の枯れ木は、バランスを崩して、転げだし、会議中の広間まで、転げ落ち、崩れてしまう。
そこで、イノシシのおばさん、パンプキンを壊した犯人は、そこのハリネズミねと決めつける。
周りは、一斉にそうだそうよと、ラッテに非難を浴びせる。
大会議の長は、何があったか知っているかもしれない話してくれと言う。
そこでチュムは、僕が壊した、わざとじゃないことを伝える。
ワザとであろうがなかろうが、あの水は無くなった、しかも、泉の水が無くなるのも時間の問題だと長は言う。
そこへ、例え川の流れが止まろうとも、水が少なくなろうとも、恐ろしい日々が迫ろうともと、カラスのコープが現れる。
滅多な事を言わないでよとみんなから非難される。
ヒーローが現れて、魔法の水の石をもとの場所に戻せば泉を復活させる事が出来るという。
口ばかりのカラスめと、いわれながらも、長が、大会議では誰もが発言する権利があると言ったので、暫らくカラスが語る事を聞く。
昔々魔法の水の石は、ホワイトマウンテンの頂上に現れた、魔法の水の石が大地と出会う場所では、ターコイズブルーの水が大量に湧き出す。
その水は、光を放つほど美しく、誰もが使えて誰もが幸せになる。しかしクマの王様バントゥールがその石を盗んだ。そのせいで、泉が干上がってしまったと。
気に食わない奴だ、何様のつもりだと、この森は、そいつの物か?見つけ出してやる!!
勇敢なヒーローが、クマの森へと旅をして、泉と水を欲している者たちを潤すのだと。
別に俺が行ってやってもいいぜ! だが、ここには、勇敢なヒーローはいないのか?
べらべらとほら吹きカラス嘘つきと非難し出す。
ラッテは、魔法の水の石は、森に水を戻す事が出来て、みんな助かるんでしょ?じゃあ取りに行けば良いだけじゃない。と、
例えそれが本当で、魔法の石があったとしても、この森を出るわけにはいかないと、チュムのお父さんが言う。
するとカラスは、ここには、勇気のある者はいないのかと。
ラッテは、コープのいう通りみんな怖がり過ぎてると。
水の石を取りに行くより死ぬ方がましなんでしょ。本当だと信じてもいない。
そこへ、イノシシのおばさんが、ハリネズミのいう話しなんかカラスよりもっと信じられないわと言う。
私は、ラッテ姫よ。怖い物なんてないわ。私が行く、やるわ。と言う。
勇敢なハリネズミ、まさに父親譲りだとカラスのコープは言う。
勇敢?お父さんと同じで帰ってこられないよと、イノシシおばさん。
ウサギ達は、戻ってこられない?可哀想に、その子苛立って混乱しているのよと。水の石なんて在りはしないと言う。
ごちゃごちゃいう周りの大人たちに苛立っていたラッテは、「あ゛ぁぁ~」私がその石を見つけてみんなのおバカな森を救ってあげる。
待ってとチュムは、ラッテに話しかけるが、聞き入れず行ってしまうラッテ。
チュムのお父さんは、放っておきなさい、あの子はどこにも行かないさ今は、タダ意地を張っているだけだとチュムに言う。
それでは、大会議を続けようと長が言う。
ラッテは、でかくて太った欲張りなクマなんて怖くないもん、今に見てるがいいわ。
そう言って一人目的地に向かうが、不安を隠しきれない様子。
歩いていると、不思議な音が聞こえてくる。コココ・・・。その音に驚き、誰?と聞いてみるが返事が無い。
ココココトトトット・・・。ラッテは、武術の構えで、見えない敵を威嚇してみる。
その時、倒れるぞ~。そう聞こえた後、ラッテの頭上に木が倒れて来た。
そこで現れたのは、お前さんは馬馬馬鹿か?建設現場をウロウロしてと、どもりながらビーバーが登場。
出ていってくれ!と言われるが、何をしているのか聞いてみるラッテ。
ダムを造っている、どうだ?出来映えは?と聞かれる。が、何の為に?とラッテは聞き返す。
賢いタイプじゃアないなとビーバーに言われる。賢くない?そういうあなたもダムなんか造って水なんか無いのにと言い返す。
馬鹿はどっち?とラッテは言い返す。
川底がデカイ土砂崩れで塞がれたんだと、でも水が戻ったときに、ダムがあれば流れを変えられる。そうすれば、水は又、流れてくるはずと、どもりながら話すビーバー。
水は流れてこないよ。とラッテ。
でも準備しておくんだ。災難が降りかかって来る前に仕事をするお解り?とどもりながらも話すビーバー。
災難ならもうとっくに起こってるでしょ?でも私が水の石でみんなを助けるから心配ないとラッテは言い返す。
水の石?知らないなとビーバーは言いながら、どんどん木を切り倒し、仕事を進める。
ホントにあるの私が取って来るからと伝える。
そして、ノースフォレストへの行き方を知っているか聞いてみる。
するとビーバーは、怪力バントゥーローの住んでるところ?と。そう!とラッテ。それなら、崩れて乾いた川底をずっと進めばいい、川底の外側を歩かないと、水が流れて来た時流されてしまうぞと教えてくれた。
ちゃんと覚えておくわ、仕事済ませておいて、水がいっぱい流れてくるからと言い目的地に向かう。
休んでいる暇はないぞとビーバーは、急いでダム造りをする。
そのころ、チュムは、ラッテ行ってしまったのかな、そうなら、森で一人ぼっちだよと、妹のミラに呟かれる。ラッテは、いつもの様に居眠りしているよ。だってはりねずみだもん心配するな行っちゃあいないよとミラに言う。
ミラは、私ラッテが好き悪いことが起きなきゃいいんだけど、パパもあそこは、凄く危ないって言ってたからとチュムに伝え、晩御飯だと呼ばれたので中に入る。
その頃ラッテは、暗い森の中を一人で怯えながらも進んでいた。
そして、不安になったラッテは、夜空に向かって、どこに居るの?今一番必要なのに。誰も信じてくれないあなたのこと。でもやって見せるわパパ私が水の石を手に入れる。だって、コープの話は本当よそうでしょ?水の石はホントにあるのよね?パパ私を導いてと話しかけてた。
不安を抱えたまま眠りに着こうとした時、目の前に虫が歩いていた。ぺろりと食べたラッテ。ありがとうパパ。やっぱりパパは最高よとご機嫌で寝床に着くラッテ。
翌朝、心配になったチュムは、ラッテが居るはずの木の幹の穴を覗き込むが、いない。ラッテの足跡を見つけ、後を着けてみる。
ラッテに追いついたチュム。今すぐ帰るんだ、でないと、乱暴な動物達に食べられちゃうぞと説得する。
今日食べられちゃうつもりはない、水を流れさせるんだからと突き返すラッテ。
こんなに家から離れた事あるの?いいえ無いわとラッテ。この辺はすごく危ないんだよとチュム。
二人で言い合いをしていると、本当に乱暴な動物、山猫に出くわし、慌てて逃げる。
川底を転げながら逃げていたラッテがぶつかったところは、あのビーバーが言ってた土砂崩れのあった場所で、道が塞がれていた。
逃げ場を無くし、追い詰められ、どうしようもないと思っていたその時、木が倒れてきて、山猫の頭に直撃し、気を失った山猫。
たた倒れたぞ~と、あのダムを造っていたビーバーが、助けてくれたのです。
川底を歩いていちゃあだめだ。水が流れてきたら、流されてしまうからな、ダムがもうすぐ出来ると。
お仕事頑張ってね、ビーバーさんとラッテ。
その頃、森では、カボチャに溜めていた水が無くなり、足跡が付かない程、土が乾いていた。
足跡が付かなくなったら、ラッテとチュムは、どうやって帰ればいいのとミラは心配していた。
イノシシのおばさんが、日差しに当らないで、日陰で水を飲まなくて良い様にするよう、指導していた。
チュムの父親は、チュムとラッテが、いない事を心配していた。君が、魔法の水の石なんて馬鹿な話をしたからだ。とコープに言う。
案ずることはないと、長は言う。
探さなければという父親に、長は、我々は、ここに居るみんなの事を考える責任もあるんだと言う。
長は、蓄えておいた最後の水とベリーを全ての家族に平等に配ってきてくれと言われる父親。
あの子達は、コープのでたらめな話を信じたのかもと言うチュムの父親に、長は、コープに話してチュム達を見つけさせるよ。目を光らせておかすよ。空の上から・・・ずっとね。と言う。
そのころ、そんなことしたって気持ちは変わらないとラッテが、岩を登ってきていた。チュムは、僕と一緒に帰るんだと、ラッテの足を引っ張っていた。
チュムは、帰らないと帰ってパパに言うからと、ラッテは、良い考えね帰って言えばいいと、強きにはね返し、目的地に進む。
待って、待ってとチュムは、ラッテを追いかける。
邪魔するのはやめてよ、このおせっかいリスとラッテに振り払われるが、チュムは、ラッテを抑え、進む事を妨害しようとする。
二人が押し問答していると、転がってしまい、木の幹の穴に入り込んでしまった。
すると、水の音が聞こえ、水だぁ~!と言ったとたん、タダのぬかるみだよ、そうとも言えなくなってきたけどねと図太い声で言うカエルが現れる。
怯えるチュムは、ぬぬぬかるみ、あなた誰?
貴方は何者?とラッテは、聞く。
昔は綺麗なお姫様だったんだけどね。よその土地を色々さすらってきたから今じゃあご覧の通りよと言うカエル。
お姫様だったの?と聞き返すラッテ。ええ、昔はね、今は違う。と貫禄のあるカエルはへっへそれでも私ってまだ綺麗でしょと。
ところで教えて、どうして私のくつろぎの部屋に入って来たの?かと聞くカエル。
クマの森へ、魔法の水の石を取りに行くところなのとラッテは答える。
もう遅い時間よ、もうすぐ日も沈むわ、もう外へは出ない方が良いよ、恐ろしいオオヤマネコが目を覚ます、いつもお腹を空かせてね。と忠告してくれる元カエルのお姫様。
オオ山猫?耳がとんがってて、怒ってる猫?それならもう通って来た。なんてことなかった。私達よりずっと遅いもの。と余裕を見せるラッテ。
そうよ、日が照っている間は、動きが遅くて眠いの。でも、夜中には出会わない方が身のためよ、今夜は、私とここで過ごして、喧嘩は、明日続けたら?予定が無ければだけど。と迫力ある体全体で表現するカエルのおばさん。
考えても良いかも、食べ物はあるの?とラッテはカエルのおばさんに聞く。
すると、食べ応えのあるハリネズミとリスのシチューを作るつもり。それは冗談ヘッヘッヘと笑う。お花でも食べて見たら?蜜が残ってるかもしれないよと教えてくれた。
私達お腹ペコペコと、嬉しそうにラッテは言う。
バントゥールから水の石を取ろうとしてるんだって?と突然飛んできたカエルにビックリするチュム。
きっと怒らせることになるよと言うカエルに、チュムは、水の石なんて本当は、無い事を教えてあげてくれないチュムは?と言う。
いや、水の石なら、本当にあるんだよと言われる。でも、パパは、無いって言ったんだと言う。
あんたのパパは、あんたが、森を出たら、食べられちゃうと言ったんじゃないか?でも食べられたようには見えないけどね。
まだ、食べられてはいないけどね。とチュム・・・
そこで、なぜ、パパが言った事を知ってるのか不思議に思ったチュムが、聞いてみるが、ラッテが、花の蜜を取ることを手伝うように言うので、話は終わってしまう。
やっと届いた花びらの蜜にしゃぶりつく二人に、カエルのおばさんは、えらいわ良く出来たと言い、晩御飯をあげるわと、木の実と虫の盛り合わせを出してくれた。
すごくおいしいとラッテ。ホッペがもっと大きかったらなと喜んで食べるラッテとチュム。
こんなにどこで手に入れたの?と聞くチュム。美人ガエルには、いろんな知恵があるのよヘッヘッヘ、じゃあそろそろ寝る時間よと言うと、ラッテは、私ハリネズミよ、眠るなんてと言うとパタリと倒れ、眠ってしまうラッテとチュム。
言い夢見るんだよヘッヘッヘヘヘヘッヘと不気味な笑い声の中、二人ともぐっすり眠りこむ。
まるで眠り薬を飲まされたかのように。・・・きっと、あの綺麗な花の蜜が、眠る成分を含んでいたように感じたのは、私だけでしょうか?
そして翌朝、チュムは、くつろぎの部家から外に出てくると、よく眠れた?とカエルのおばさん。
すると、チュムは、夢にクマばかり出てきたと言う。でも気付いたらラッテだったと伝える。
あんた達一人よりも、チームで動いた方が良いわよ。
そんなことないよ、ラッテを連れ戻したいんだ、こんなところで迷いたくないし食べられるのも嫌だと伝える。
そこへ、ラッテが、起きて来たので、チュムに、あんた達は、一緒に居るべきだと言っていたところだと伝える。
すると、そんなのはダメダメ、チュムはお家に帰るから、赤ちゃんにはパパが必要なのとラッテも否定する。
そうなのかい、ラッテを守りに森まで追いかけて来たのは誰だい?それに、勇気を出して森を出てきたのは誰?ほらね、あんたたちは、良いチームよ。チュムも一緒に行く事だねと言われる。
ラッテは、私子守なんて要らないわ、特に臆病者のリスなんてと言い切る。
だが、カエルは、チュムは、あんたが、飢えたオオ山猫から逃げるのを手伝っていた様に思うけどね。
ラッテは、チュムに、話したのね、見栄っ張りと突き飛ばす。話してないよ。とチュムは言い返す。
よーくお聞き、あんた達は、これから、オオカミのいる土地に入る。そこまでの道は、これまで想像した事も無い乾いた土地を通るんだと。
そんなところをどうやって生き延びるの?とチュムは、恐怖を隠せない。
ヘッヘ、良い質問だね、ここにウォーターベリーが入ってる。一粒で、二人分の水分を補給できるとクレタ姫は、ウォーターベリーを渡してくれる。
チュムあなたが袋を持って。ありがとう親切なんだねと受け取る。
どうしてチュムが袋を持つの?と不満げに聞くラッテ。
賢く分け合うからだよ。
別にいいもん私ベリーなんかいらない。必要な水をくれる水の石を見つけるんだから、さよならクレタ姫。と一人で目的地に、歩き出すラッテ。
うわぁ、ねぇ、待ってよとチュムが追いかける。
いいこと?そいつらに気を付けるんだよ、あいつらはよく相手をだますからね。と2人に、言い放ち、目の前をと飛ぶ蝶々を長い舌で、パクリ。
二人は、返事もろくに返さず行ってしまう。
暫らく、歩き出した二人の前には、岩、岩、上りにくい岩ばかりの道を登らなければいけない試練にさしかかる。
もううんざり、山って幾つ岩が必要なの?なだらかな階段とか無いの?喉がカラッカラと座り込むラッテは、チュム~と嘆く。
今度は何?とラッテに聞き返すチュム。
そのウォーターベリー頂~戴と言うラッテを無視して軽やかに上っていくチュム。
別に良いじゃな~いと、叫ぶラッテ。
先に辿り着いたチュムの目の前に現れた森を見て、あれって狼の森かなぁ~と怯えるチュム。
全く動じないラッテは、怯えるチュムを後に、オオカミは見えないけど、見つけたら教えてあげる、もし、ウォーターベリーをくれたらねと、企みを含ませてチュムに言う。
そんなラッテに、上手く考えたねと、そんな手には乗らないよと言う感じでかわすチュム。
はぁ?ふん!と、思い道理にならない事にイラつくラッテ。
でも諦めないラッテは、私の舌カラカラになっちゃった。ベリー、ベリー一個だけ頂~戴~と、仰向けに倒れ瀕死の状態を演じてみる。
そんなラッテを見破っていたのか、本気?と聞き、仰向けに倒れてるラッテに一粒のベリーを口に持っていった時、何やら、異常を感じた二人。
動物たちが、逃げ惑う様子に、ベリーをもらい損ねるラッテ。何?と、岩山影に、オオカミが居た事を二人には見えていなかった。
さぁ?よくわかんない。みんな怖がってるとチュム。
何で?怖い相手なんていないじゃない。・・・ん?私たちかも? わぁお~とチュムを怖がらせるラッテ。
そこへ、岩山から、ガラガラと落石する。何かが居る気配を感じる。
誰かがウォーターベリーを狙っているのよ。取られる前に全部飲んじゃいましょ。と、狼の気配を感じ取れないラッテ。
何処かに隠れなきゃ駄目だと慌てて、隠れ場所を探すチュム。
岩穴には、入ってますと、先約が、地中の穴にも入ってるぞと、隠れ場所を探すことが出来ないチュム。何を思ったのか、枯れかけの植物の間に身を隠す。
私のおチビのリスはどこかナァ~と、丸見えなのに、地面に這いつくばって隠れてるつもりのチュムに、リス見~付けた!と、手を貸して、立ち上がらせる。
チュムが、トボトボと、歩く目の前に、狼が立ち塞いでいた。
やぁ、お二人さん、何か探してるのかな?と、二人が後ずさりして距離を取ろうとしているのに、接近してくるオオカミ。
これは、これは、どんな獲物がやって来たのかな?これってどんな獲物?と、さらにもう一匹に挟まれる。
怯えている二人は、間を抜けていこうとすると、素敵。フレッシュで、ジューシーなお客さんじゃない。さらにもう一匹メスのオオカミが道をふさぐ。
どうした?ネコに舌でも切られたのか?と、何も話さず、怯えている二人に、。初めに話しかけて来たオオカミが、話しかける。
三匹のオオカミは、二人の周りをゆっくりと回りながら囲む。まるで、獲物を逃がさないかの様に。
お前は誰だ?とラッテに聞く。
私はラッテ姫よ。
姫だって?
私のお父さんは、ゾ御殿の森の王なの、私の針一本でも傷つけて見なさい、きっと後悔するわよ。と強気に言う。
何という偶然なんだ、実は、俺も王子なんだ、偉大なルーク王子様だ。お前が何?とこれってどんな獲物?と聞いていた狼は、聞き返してしまうが、あ、話を合わせろとばかりに、睨まれる。
仲間割れの様な空気を察した二人は、そそくさとその場を立ち去ろうと走りだす。
すると、さっきの王子だと言うオオカミが、何をそんなに急いでいると、飛び込むように道を阻む。
家に招待するから、一緒に王家の宴会を楽しもうじゃあないかと誘う。
宴会!と嬉しそうに言うラッテに、被る様にチュムは、あ、ありがとうでも、悪いんだけど、折角のお誘いをお断りしなきゃあいけないんだ。僕達には、大事な使命があってね。だから行かなきゃならないんだ。
使命だって?いったいどんな使命なのかな?お姫様。
あぁ、旅をしてるの。理由は、水の石を取り戻すためよ。と話してるラッテとチュムの後ろで、大きな口を開ける二匹のオオカミ。
水の石を取り戻すためと聞いたルーク王子のオオカミは、駄目だと手を振り、二匹の口を大きく開けていた狼に合図をし、口を閉じた二匹のオオカミ。
小っちゃいハリネズミと、ヒョロヒョロのリスが、バントゥール王から、魔法の水の石を取って来るって?
それをやろうとして生きて帰って来た者はいないわよ。
俺たち、やってないよな。
だから私達は、まだ生きてるのよ。
そろそろ、本当に行かないと、でしょう?お姫様と、チュムは言う。
そうね、もう、行かなきゃ。とラッテ。
それなら、お姫様の歩みを俺たちが止めるわけにはいかないな。お姫様、旅が成功に彩られんことをと見送るルーク王子。、
わぁお、今のはかなり危なかったね。それよりいい?グレタの言ってたことを思い出すんだとチュム。
頭がいい?それとも良すぎる?オオカミを引っかけたのよ。私達見事にやったの。と喜ぶラッテ。
何か考えがあって逃がしたんだろ?なぁ、教えてくれとルークに聞く仲間のオオカミ。
分かっていないようだな、あのハリネズミをずっと待っていたのかもしれない。と返答する。
日が暮れてきた中、チュムは、不安げに、本当にこの道を進んでいけばいいの?とラッテに聞く。
いいえ、全然分かんない、でも、きれいな水と緑の木々を見つけたら叫んで。クマの森を見つけたって事だから。
ねぇ、何か代わりの計画があったりするの?
オオカミのところに戻って王家の宴会に加わっても良いけど、ウォーターベリーをすごく欲しいんだけど~ねぇ~チュム~。
じゃあこのベリーが欲しければ、ゲームに勝つ事とナッツの殻を三つ並べ、ウォーターベリーが、どの殻に入ってるか選ばす。
選んだ殻には、ベリーは、入っていなかった。ところが、殻に隠せるほどの木の実でない事にきずいたラッテは、ズルをしたと怒る。
残りの二個から五分五分の選択だよと、再び選ばせる。が、またもや、中身は、カタツムリで、外してしまう。
最後の中身を見せてとチュムに言うと、手元が狂いズルをしていた事がばれてしまう。
ラッテは、やっと手に入れたベリーをチュムにも半分分けてあげるラッテ。
そこで、本当は、姫ではない事を告白する。みんな家族がいるでしょ?、誰かと暮らしているのが当然でしょ?と考えていたんだと、でも、何で私には居ないの?と、だから、自分の事をお姫様と言い出したんだと。
そして、パパのことの嘘をついた、私のパパは、ゾ御殿の王ではない。私は、一人、ほんとうは、そういう事。
知ってるよとチュム。
知ってる?と聞き返すラッテ。
パパが教えてくれた。
でも一度も言わなかった。
何をだい?ゾ御殿の森の王の娘ラッテ姫だって、みんなと同じ森の仲間だろ?
でもそれは嘘なのよ?チュムは、嘘をつかないじゃない。
気にならない嘘もある。そういうのは、許せるんだ。と言うチュム。
そうだ!お姫様じゃあないなら、僕も、家来の騎士なんかじゃあないよね。
えぇ。とラッテは、ホッとした様子を見せ、チュムの長い尻尾を布団代わりに夜空に浮かぶオーロラを眺める二人。
そして翌朝、顏を這うカタツムリにびっくりして、飛び起きるチュム。
ラッテもう朝になってるよと、いびきをかいて寝ているラッテに、寝てしまってたんだと、出発しようとすると、進む方向が違うと、ラッテに尻尾を引っ張られてしまう。
今日こそ水の石を見つけるぞと、気合を入れるラッテ。
嫌だよとチュム。
クマの森は、もうそんなに遠くないはずよ。
カボチャの水は、もう、ほとんど無くなってるはずだとチュム。
心配しないで、やり遂げる。
歩き続けるのよ。
ラッテ上手くいきっこないよと、何の手掛かりも無い事に不安をぶつけるチュム。
そんな二人を阻む、行き止まりを目の前にする。戻るべきだよ、森のみんなの事が心配だ。と言うチュム。
だからこそ進み続けなきゃあいけないというラッテ。
木の橋を見つけ、きっと近づいてきてるのよ。希望を抱くラッテ。
何も無いじゃないか、クマもいないし、水の石も無いと、否定的なチュム。
まだ見つけてないだけよ。
いやぁ、きっと水の石なんて本当は、無いんだよ。とチュム
いいえ、あるわ。グレタ姫もルーク王子もそう言ってたじゃない。
こんなのおかしいよ、僕たちは、森でカボチャに水を集めてるはずなのに。
僕達?まだ分からないの?私の事なんか気にしてない。誰一人ね。私は、進み続けるわよ。とラッテ。
僕は帰るよ、ほら、ベリーをあげる。とチュムが言う事を跳ね除けるラッテ。
家族に上げれば?私より必要でしょ?ほら、帰ったら?もう、要らないもん!一人でできるもん。と突き放すラッテ。
待って!ラッテ、持ってて欲しい。とチュム。
そんなの要らないし、チュムも要らない。
意地はるな!水が要るだろ!と揉め合ったため、ベリーを落としてしまう。
余計なことするからよ!!この石頭!グレタ姫も、良いチームなんてよく言ったものね。そもそも何で追いかけて来たのよ。と怒りをぶつけるラッテ。
僕がいなくてもここまで来られたと本気で思ってるの?
ふん!勿論!!来られたわ!もう足を引っ張らないで!!
君の問題は、間違いを認めない事さ!これっぽっちも認めない!すごい奴ぶって見せて、何でも好きなようにやればいいさ!誰も気にしないよ!
そう言い放ったチュムに、振り返ったラッテ。
その時、足元がふらつき、うっわぁあ!と丸太橋の上から落ちてしまう。
ラッテ、ラッテと、チュムは慌てて手を伸ばすが、落ちてしまう。が、ハリネズミ特有の体を丸めて身を守る事が出来たので、無事だった。
大丈夫?とチュムは聞くが、怒りの収まらないラッテは、私の、針と腕と足の事を心配しているのなら、大丈夫よ!
そうじゃあないなら違う。チュムの事なんかもういい!!とすごい剣幕で
森の動物たちが、こまっていたのは、水不足でした。
毎日水を集める為、森を駆け回りクタクタになれば、眠る。
そんな毎日を繰り返し、一人で暮らしているハリネズミの女の子ラッテ。
のんびり眠りからめざめる。
すると、揉め事が耳に入ったラッテは、助っ人にはいる。
いじめられて、仲間外れにされていたりすのチュム。
お礼を言うどころか、邪魔をするなという。
ビックリし、あきれるラッテ。
ラッテは、チュムに頭が固いという。
森の一員としての仲間意識を持ち過ぎで、無理に友達になろうと、仲間に入ろうとする。
気が合わないのなら、一緒に遊ばなければ良いのに。
そんな、融通の利かないチュムに、ラッテは、頭が固いと言う。
チュムの、両親は、森に水が不足してきている事に、仲間を集めて会議をしている。
そんな姿を見ているチュムは、仲間と仲良くするのが当然と、思い込んでいるのでしょう。
大人の世界は、仲が良いとか、気が合うからとかではなく、子供とは違う遊び仲間ではない事を理解出来ていない。
仲間外れにされていたラッテには、一人で居る強さも、楽しさも、気楽さもあるのに、なぜわからないのか、よくぶつかっていた。
そこに、妹のミラは、兄のチュムの尻尾が汚れてる事をどうしてか聞いてみるが、不機嫌。
また、ラッテと何かあったのか聞く。
ほっといて欲しいと言い切るチュム。
振り返りざまに、置いていた木の実に尻尾が当たり、ラッテの家の前に落としてしまう。しまったと追いかけるが、ラッテの家の前で気まずい気持ちで見守るしかない。
その時、どうぞ。と、この石頭。と、ラッテは木の実をチュムに拾い上げてあげた。
ありがとうとチュム。
ラッテが、貝に集めていた水を持ち上げ飲もうとした時、それは、皆の水で、カボチャに入れなきゃだめだと取り上げてしまうチュム。
森の動物たちは、パンプキンをくりぬいてそこに、水釜としてみんなで共有する為、その溜め水を分け合っていた。
ラッテは、その水を分けてもらったことなど無い、自分のことは自分で出来るし、自分で集めた水だと。
なのにチュムは、水は、皆の水だからと、パンプキンに入れようとする。
止めてほしいとラッテが言っているのにパンプキンに入れてしまうチュム。
取り戻そうとラッテがチュムを脅かす。
するとチュムが、パンプキンの中に落ちてしまう。
パンプキンにひびが入り、粉々に割れてしまった。
何が起きたかみんなに話さないととチュムは言うが、ハリネズミが悪いと、悪者にされるだけとラッテは嫌がる。
枯れ木の中で、大人たちの会議の様子を見ていたが、揉めだした二人の枯れ木は、バランスを崩して、転げだし、会議中の広間まで、転げ落ち、崩れてしまう。
そこで、イノシシのおばさん、パンプキンを壊した犯人は、そこのハリネズミねと決めつける。
周りは、一斉にそうだそうよと、ラッテに非難を浴びせる。
大会議の長は、何があったか知っているかもしれない話してくれと言う。
そこでチュムは、僕が壊した、わざとじゃないことを伝える。
ワザとであろうがなかろうが、あの水は無くなった、しかも、泉の水が無くなるのも時間の問題だと長は言う。
そこへ、例え川の流れが止まろうとも、水が少なくなろうとも、恐ろしい日々が迫ろうともと、カラスのコープが現れる。
滅多な事を言わないでよとみんなから非難される。
ヒーローが現れて、魔法の水の石をもとの場所に戻せば泉を復活させる事が出来るという。
口ばかりのカラスめと、いわれながらも、長が、大会議では誰もが発言する権利があると言ったので、暫らくカラスが語る事を聞く。
昔々魔法の水の石は、ホワイトマウンテンの頂上に現れた、魔法の水の石が大地と出会う場所では、ターコイズブルーの水が大量に湧き出す。
その水は、光を放つほど美しく、誰もが使えて誰もが幸せになる。しかしクマの王様バントゥールがその石を盗んだ。そのせいで、泉が干上がってしまったと。
気に食わない奴だ、何様のつもりだと、この森は、そいつの物か?見つけ出してやる!!
勇敢なヒーローが、クマの森へと旅をして、泉と水を欲している者たちを潤すのだと。
別に俺が行ってやってもいいぜ! だが、ここには、勇敢なヒーローはいないのか?
べらべらとほら吹きカラス嘘つきと非難し出す。
ラッテは、魔法の水の石は、森に水を戻す事が出来て、みんな助かるんでしょ?じゃあ取りに行けば良いだけじゃない。と、
例えそれが本当で、魔法の石があったとしても、この森を出るわけにはいかないと、チュムのお父さんが言う。
するとカラスは、ここには、勇気のある者はいないのかと。
ラッテは、コープのいう通りみんな怖がり過ぎてると。
水の石を取りに行くより死ぬ方がましなんでしょ。本当だと信じてもいない。
そこへ、イノシシのおばさんが、ハリネズミのいう話しなんかカラスよりもっと信じられないわと言う。
私は、ラッテ姫よ。怖い物なんてないわ。私が行く、やるわ。と言う。
勇敢なハリネズミ、まさに父親譲りだとカラスのコープは言う。
勇敢?お父さんと同じで帰ってこられないよと、イノシシおばさん。
ウサギ達は、戻ってこられない?可哀想に、その子苛立って混乱しているのよと。水の石なんて在りはしないと言う。
ごちゃごちゃいう周りの大人たちに苛立っていたラッテは、「あ゛ぁぁ~」私がその石を見つけてみんなのおバカな森を救ってあげる。
待ってとチュムは、ラッテに話しかけるが、聞き入れず行ってしまうラッテ。
チュムのお父さんは、放っておきなさい、あの子はどこにも行かないさ今は、タダ意地を張っているだけだとチュムに言う。
それでは、大会議を続けようと長が言う。
ラッテは、でかくて太った欲張りなクマなんて怖くないもん、今に見てるがいいわ。
そう言って一人目的地に向かうが、不安を隠しきれない様子。
歩いていると、不思議な音が聞こえてくる。コココ・・・。その音に驚き、誰?と聞いてみるが返事が無い。
ココココトトトット・・・。ラッテは、武術の構えで、見えない敵を威嚇してみる。
その時、倒れるぞ~。そう聞こえた後、ラッテの頭上に木が倒れて来た。
そこで現れたのは、お前さんは馬馬馬鹿か?建設現場をウロウロしてと、どもりながらビーバーが登場。
出ていってくれ!と言われるが、何をしているのか聞いてみるラッテ。
ダムを造っている、どうだ?出来映えは?と聞かれる。が、何の為に?とラッテは聞き返す。
賢いタイプじゃアないなとビーバーに言われる。賢くない?そういうあなたもダムなんか造って水なんか無いのにと言い返す。
馬鹿はどっち?とラッテは言い返す。
川底がデカイ土砂崩れで塞がれたんだと、でも水が戻ったときに、ダムがあれば流れを変えられる。そうすれば、水は又、流れてくるはずと、どもりながら話すビーバー。
水は流れてこないよ。とラッテ。
でも準備しておくんだ。災難が降りかかって来る前に仕事をするお解り?とどもりながらも話すビーバー。
災難ならもうとっくに起こってるでしょ?でも私が水の石でみんなを助けるから心配ないとラッテは言い返す。
水の石?知らないなとビーバーは言いながら、どんどん木を切り倒し、仕事を進める。
ホントにあるの私が取って来るからと伝える。
そして、ノースフォレストへの行き方を知っているか聞いてみる。
するとビーバーは、怪力バントゥーローの住んでるところ?と。そう!とラッテ。それなら、崩れて乾いた川底をずっと進めばいい、川底の外側を歩かないと、水が流れて来た時流されてしまうぞと教えてくれた。
ちゃんと覚えておくわ、仕事済ませておいて、水がいっぱい流れてくるからと言い目的地に向かう。
休んでいる暇はないぞとビーバーは、急いでダム造りをする。
そのころ、チュムは、ラッテ行ってしまったのかな、そうなら、森で一人ぼっちだよと、妹のミラに呟かれる。ラッテは、いつもの様に居眠りしているよ。だってはりねずみだもん心配するな行っちゃあいないよとミラに言う。
ミラは、私ラッテが好き悪いことが起きなきゃいいんだけど、パパもあそこは、凄く危ないって言ってたからとチュムに伝え、晩御飯だと呼ばれたので中に入る。
その頃ラッテは、暗い森の中を一人で怯えながらも進んでいた。
そして、不安になったラッテは、夜空に向かって、どこに居るの?今一番必要なのに。誰も信じてくれないあなたのこと。でもやって見せるわパパ私が水の石を手に入れる。だって、コープの話は本当よそうでしょ?水の石はホントにあるのよね?パパ私を導いてと話しかけてた。
不安を抱えたまま眠りに着こうとした時、目の前に虫が歩いていた。ぺろりと食べたラッテ。ありがとうパパ。やっぱりパパは最高よとご機嫌で寝床に着くラッテ。
翌朝、心配になったチュムは、ラッテが居るはずの木の幹の穴を覗き込むが、いない。ラッテの足跡を見つけ、後を着けてみる。
ラッテに追いついたチュム。今すぐ帰るんだ、でないと、乱暴な動物達に食べられちゃうぞと説得する。
今日食べられちゃうつもりはない、水を流れさせるんだからと突き返すラッテ。
こんなに家から離れた事あるの?いいえ無いわとラッテ。この辺はすごく危ないんだよとチュム。
二人で言い合いをしていると、本当に乱暴な動物、山猫に出くわし、慌てて逃げる。
川底を転げながら逃げていたラッテがぶつかったところは、あのビーバーが言ってた土砂崩れのあった場所で、道が塞がれていた。
逃げ場を無くし、追い詰められ、どうしようもないと思っていたその時、木が倒れてきて、山猫の頭に直撃し、気を失った山猫。
たた倒れたぞ~と、あのダムを造っていたビーバーが、助けてくれたのです。
川底を歩いていちゃあだめだ。水が流れてきたら、流されてしまうからな、ダムがもうすぐ出来ると。
お仕事頑張ってね、ビーバーさんとラッテ。
その頃、森では、カボチャに溜めていた水が無くなり、足跡が付かない程、土が乾いていた。
足跡が付かなくなったら、ラッテとチュムは、どうやって帰ればいいのとミラは心配していた。
イノシシのおばさんが、日差しに当らないで、日陰で水を飲まなくて良い様にするよう、指導していた。
チュムの父親は、チュムとラッテが、いない事を心配していた。君が、魔法の水の石なんて馬鹿な話をしたからだ。とコープに言う。
案ずることはないと、長は言う。
探さなければという父親に、長は、我々は、ここに居るみんなの事を考える責任もあるんだと言う。
長は、蓄えておいた最後の水とベリーを全ての家族に平等に配ってきてくれと言われる父親。
あの子達は、コープのでたらめな話を信じたのかもと言うチュムの父親に、長は、コープに話してチュム達を見つけさせるよ。目を光らせておかすよ。空の上から・・・ずっとね。と言う。
そのころ、そんなことしたって気持ちは変わらないとラッテが、岩を登ってきていた。チュムは、僕と一緒に帰るんだと、ラッテの足を引っ張っていた。
チュムは、帰らないと帰ってパパに言うからと、ラッテは、良い考えね帰って言えばいいと、強きにはね返し、目的地に進む。
待って、待ってとチュムは、ラッテを追いかける。
邪魔するのはやめてよ、このおせっかいリスとラッテに振り払われるが、チュムは、ラッテを抑え、進む事を妨害しようとする。
二人が押し問答していると、転がってしまい、木の幹の穴に入り込んでしまった。
すると、水の音が聞こえ、水だぁ~!と言ったとたん、タダのぬかるみだよ、そうとも言えなくなってきたけどねと図太い声で言うカエルが現れる。
怯えるチュムは、ぬぬぬかるみ、あなた誰?
貴方は何者?とラッテは、聞く。
昔は綺麗なお姫様だったんだけどね。よその土地を色々さすらってきたから今じゃあご覧の通りよと言うカエル。
お姫様だったの?と聞き返すラッテ。ええ、昔はね、今は違う。と貫禄のあるカエルはへっへそれでも私ってまだ綺麗でしょと。
ところで教えて、どうして私のくつろぎの部屋に入って来たの?かと聞くカエル。
クマの森へ、魔法の水の石を取りに行くところなのとラッテは答える。
もう遅い時間よ、もうすぐ日も沈むわ、もう外へは出ない方が良いよ、恐ろしいオオヤマネコが目を覚ます、いつもお腹を空かせてね。と忠告してくれる元カエルのお姫様。
オオ山猫?耳がとんがってて、怒ってる猫?それならもう通って来た。なんてことなかった。私達よりずっと遅いもの。と余裕を見せるラッテ。
そうよ、日が照っている間は、動きが遅くて眠いの。でも、夜中には出会わない方が身のためよ、今夜は、私とここで過ごして、喧嘩は、明日続けたら?予定が無ければだけど。と迫力ある体全体で表現するカエルのおばさん。
考えても良いかも、食べ物はあるの?とラッテはカエルのおばさんに聞く。
すると、食べ応えのあるハリネズミとリスのシチューを作るつもり。それは冗談ヘッヘッヘと笑う。お花でも食べて見たら?蜜が残ってるかもしれないよと教えてくれた。
私達お腹ペコペコと、嬉しそうにラッテは言う。
バントゥールから水の石を取ろうとしてるんだって?と突然飛んできたカエルにビックリするチュム。
きっと怒らせることになるよと言うカエルに、チュムは、水の石なんて本当は、無い事を教えてあげてくれないチュムは?と言う。
いや、水の石なら、本当にあるんだよと言われる。でも、パパは、無いって言ったんだと言う。
あんたのパパは、あんたが、森を出たら、食べられちゃうと言ったんじゃないか?でも食べられたようには見えないけどね。
まだ、食べられてはいないけどね。とチュム・・・
そこで、なぜ、パパが言った事を知ってるのか不思議に思ったチュムが、聞いてみるが、ラッテが、花の蜜を取ることを手伝うように言うので、話は終わってしまう。
やっと届いた花びらの蜜にしゃぶりつく二人に、カエルのおばさんは、えらいわ良く出来たと言い、晩御飯をあげるわと、木の実と虫の盛り合わせを出してくれた。
すごくおいしいとラッテ。ホッペがもっと大きかったらなと喜んで食べるラッテとチュム。
こんなにどこで手に入れたの?と聞くチュム。美人ガエルには、いろんな知恵があるのよヘッヘッヘ、じゃあそろそろ寝る時間よと言うと、ラッテは、私ハリネズミよ、眠るなんてと言うとパタリと倒れ、眠ってしまうラッテとチュム。
言い夢見るんだよヘッヘッヘヘヘヘッヘと不気味な笑い声の中、二人ともぐっすり眠りこむ。
まるで眠り薬を飲まされたかのように。・・・きっと、あの綺麗な花の蜜が、眠る成分を含んでいたように感じたのは、私だけでしょうか?
そして翌朝、チュムは、くつろぎの部家から外に出てくると、よく眠れた?とカエルのおばさん。
すると、チュムは、夢にクマばかり出てきたと言う。でも気付いたらラッテだったと伝える。
あんた達一人よりも、チームで動いた方が良いわよ。
そんなことないよ、ラッテを連れ戻したいんだ、こんなところで迷いたくないし食べられるのも嫌だと伝える。
そこへ、ラッテが、起きて来たので、チュムに、あんた達は、一緒に居るべきだと言っていたところだと伝える。
すると、そんなのはダメダメ、チュムはお家に帰るから、赤ちゃんにはパパが必要なのとラッテも否定する。
そうなのかい、ラッテを守りに森まで追いかけて来たのは誰だい?それに、勇気を出して森を出てきたのは誰?ほらね、あんたたちは、良いチームよ。チュムも一緒に行く事だねと言われる。
ラッテは、私子守なんて要らないわ、特に臆病者のリスなんてと言い切る。
だが、カエルは、チュムは、あんたが、飢えたオオ山猫から逃げるのを手伝っていた様に思うけどね。
ラッテは、チュムに、話したのね、見栄っ張りと突き飛ばす。話してないよ。とチュムは言い返す。
よーくお聞き、あんた達は、これから、オオカミのいる土地に入る。そこまでの道は、これまで想像した事も無い乾いた土地を通るんだと。
そんなところをどうやって生き延びるの?とチュムは、恐怖を隠せない。
ヘッヘ、良い質問だね、ここにウォーターベリーが入ってる。一粒で、二人分の水分を補給できるとクレタ姫は、ウォーターベリーを渡してくれる。
チュムあなたが袋を持って。ありがとう親切なんだねと受け取る。
どうしてチュムが袋を持つの?と不満げに聞くラッテ。
賢く分け合うからだよ。
別にいいもん私ベリーなんかいらない。必要な水をくれる水の石を見つけるんだから、さよならクレタ姫。と一人で目的地に、歩き出すラッテ。
うわぁ、ねぇ、待ってよとチュムが追いかける。
いいこと?そいつらに気を付けるんだよ、あいつらはよく相手をだますからね。と2人に、言い放ち、目の前をと飛ぶ蝶々を長い舌で、パクリ。
二人は、返事もろくに返さず行ってしまう。
暫らく、歩き出した二人の前には、岩、岩、上りにくい岩ばかりの道を登らなければいけない試練にさしかかる。
もううんざり、山って幾つ岩が必要なの?なだらかな階段とか無いの?喉がカラッカラと座り込むラッテは、チュム~と嘆く。
今度は何?とラッテに聞き返すチュム。
そのウォーターベリー頂~戴と言うラッテを無視して軽やかに上っていくチュム。
別に良いじゃな~いと、叫ぶラッテ。
先に辿り着いたチュムの目の前に現れた森を見て、あれって狼の森かなぁ~と怯えるチュム。
全く動じないラッテは、怯えるチュムを後に、オオカミは見えないけど、見つけたら教えてあげる、もし、ウォーターベリーをくれたらねと、企みを含ませてチュムに言う。
そんなラッテに、上手く考えたねと、そんな手には乗らないよと言う感じでかわすチュム。
はぁ?ふん!と、思い道理にならない事にイラつくラッテ。
でも諦めないラッテは、私の舌カラカラになっちゃった。ベリー、ベリー一個だけ頂~戴~と、仰向けに倒れ瀕死の状態を演じてみる。
そんなラッテを見破っていたのか、本気?と聞き、仰向けに倒れてるラッテに一粒のベリーを口に持っていった時、何やら、異常を感じた二人。
動物たちが、逃げ惑う様子に、ベリーをもらい損ねるラッテ。何?と、岩山影に、オオカミが居た事を二人には見えていなかった。
さぁ?よくわかんない。みんな怖がってるとチュム。
何で?怖い相手なんていないじゃない。・・・ん?私たちかも? わぁお~とチュムを怖がらせるラッテ。
そこへ、岩山から、ガラガラと落石する。何かが居る気配を感じる。
誰かがウォーターベリーを狙っているのよ。取られる前に全部飲んじゃいましょ。と、狼の気配を感じ取れないラッテ。
何処かに隠れなきゃ駄目だと慌てて、隠れ場所を探すチュム。
岩穴には、入ってますと、先約が、地中の穴にも入ってるぞと、隠れ場所を探すことが出来ないチュム。何を思ったのか、枯れかけの植物の間に身を隠す。
私のおチビのリスはどこかナァ~と、丸見えなのに、地面に這いつくばって隠れてるつもりのチュムに、リス見~付けた!と、手を貸して、立ち上がらせる。
チュムが、トボトボと、歩く目の前に、狼が立ち塞いでいた。
やぁ、お二人さん、何か探してるのかな?と、二人が後ずさりして距離を取ろうとしているのに、接近してくるオオカミ。
これは、これは、どんな獲物がやって来たのかな?これってどんな獲物?と、さらにもう一匹に挟まれる。
怯えている二人は、間を抜けていこうとすると、素敵。フレッシュで、ジューシーなお客さんじゃない。さらにもう一匹メスのオオカミが道をふさぐ。
どうした?ネコに舌でも切られたのか?と、何も話さず、怯えている二人に、。初めに話しかけて来たオオカミが、話しかける。
三匹のオオカミは、二人の周りをゆっくりと回りながら囲む。まるで、獲物を逃がさないかの様に。
お前は誰だ?とラッテに聞く。
私はラッテ姫よ。
姫だって?
私のお父さんは、ゾ御殿の森の王なの、私の針一本でも傷つけて見なさい、きっと後悔するわよ。と強気に言う。
何という偶然なんだ、実は、俺も王子なんだ、偉大なルーク王子様だ。お前が何?とこれってどんな獲物?と聞いていた狼は、聞き返してしまうが、あ、話を合わせろとばかりに、睨まれる。
仲間割れの様な空気を察した二人は、そそくさとその場を立ち去ろうと走りだす。
すると、さっきの王子だと言うオオカミが、何をそんなに急いでいると、飛び込むように道を阻む。
家に招待するから、一緒に王家の宴会を楽しもうじゃあないかと誘う。
宴会!と嬉しそうに言うラッテに、被る様にチュムは、あ、ありがとうでも、悪いんだけど、折角のお誘いをお断りしなきゃあいけないんだ。僕達には、大事な使命があってね。だから行かなきゃならないんだ。
使命だって?いったいどんな使命なのかな?お姫様。
あぁ、旅をしてるの。理由は、水の石を取り戻すためよ。と話してるラッテとチュムの後ろで、大きな口を開ける二匹のオオカミ。
水の石を取り戻すためと聞いたルーク王子のオオカミは、駄目だと手を振り、二匹の口を大きく開けていた狼に合図をし、口を閉じた二匹のオオカミ。
小っちゃいハリネズミと、ヒョロヒョロのリスが、バントゥール王から、魔法の水の石を取って来るって?
それをやろうとして生きて帰って来た者はいないわよ。
俺たち、やってないよな。
だから私達は、まだ生きてるのよ。
そろそろ、本当に行かないと、でしょう?お姫様と、チュムは言う。
そうね、もう、行かなきゃ。とラッテ。
それなら、お姫様の歩みを俺たちが止めるわけにはいかないな。お姫様、旅が成功に彩られんことをと見送るルーク王子。、
わぁお、今のはかなり危なかったね。それよりいい?グレタの言ってたことを思い出すんだとチュム。
頭がいい?それとも良すぎる?オオカミを引っかけたのよ。私達見事にやったの。と喜ぶラッテ。
何か考えがあって逃がしたんだろ?なぁ、教えてくれとルークに聞く仲間のオオカミ。
分かっていないようだな、あのハリネズミをずっと待っていたのかもしれない。と返答する。
日が暮れてきた中、チュムは、不安げに、本当にこの道を進んでいけばいいの?とラッテに聞く。
いいえ、全然分かんない、でも、きれいな水と緑の木々を見つけたら叫んで。クマの森を見つけたって事だから。
ねぇ、何か代わりの計画があったりするの?
オオカミのところに戻って王家の宴会に加わっても良いけど、ウォーターベリーをすごく欲しいんだけど~ねぇ~チュム~。
じゃあこのベリーが欲しければ、ゲームに勝つ事とナッツの殻を三つ並べ、ウォーターベリーが、どの殻に入ってるか選ばす。
選んだ殻には、ベリーは、入っていなかった。ところが、殻に隠せるほどの木の実でない事にきずいたラッテは、ズルをしたと怒る。
残りの二個から五分五分の選択だよと、再び選ばせる。が、またもや、中身は、カタツムリで、外してしまう。
最後の中身を見せてとチュムに言うと、手元が狂いズルをしていた事がばれてしまう。
ラッテは、やっと手に入れたベリーをチュムにも半分分けてあげるラッテ。
そこで、本当は、姫ではない事を告白する。みんな家族がいるでしょ?、誰かと暮らしているのが当然でしょ?と考えていたんだと、でも、何で私には居ないの?と、だから、自分の事をお姫様と言い出したんだと。
そして、パパのことの嘘をついた、私のパパは、ゾ御殿の王ではない。私は、一人、ほんとうは、そういう事。
知ってるよとチュム。
知ってる?と聞き返すラッテ。
パパが教えてくれた。
でも一度も言わなかった。
何をだい?ゾ御殿の森の王の娘ラッテ姫だって、みんなと同じ森の仲間だろ?
でもそれは嘘なのよ?チュムは、嘘をつかないじゃない。
気にならない嘘もある。そういうのは、許せるんだ。と言うチュム。
そうだ!お姫様じゃあないなら、僕も、家来の騎士なんかじゃあないよね。
えぇ。とラッテは、ホッとした様子を見せ、チュムの長い尻尾を布団代わりに夜空に浮かぶオーロラを眺める二人。
そして翌朝、顏を這うカタツムリにびっくりして、飛び起きるチュム。
ラッテもう朝になってるよと、いびきをかいて寝ているラッテに、寝てしまってたんだと、出発しようとすると、進む方向が違うと、ラッテに尻尾を引っ張られてしまう。
今日こそ水の石を見つけるぞと、気合を入れるラッテ。
嫌だよとチュム。
クマの森は、もうそんなに遠くないはずよ。
カボチャの水は、もう、ほとんど無くなってるはずだとチュム。
心配しないで、やり遂げる。
歩き続けるのよ。
ラッテ上手くいきっこないよと、何の手掛かりも無い事に不安をぶつけるチュム。
そんな二人を阻む、行き止まりを目の前にする。戻るべきだよ、森のみんなの事が心配だ。と言うチュム。
だからこそ進み続けなきゃあいけないというラッテ。
木の橋を見つけ、きっと近づいてきてるのよ。希望を抱くラッテ。
何も無いじゃないか、クマもいないし、水の石も無いと、否定的なチュム。
まだ見つけてないだけよ。
いやぁ、きっと水の石なんて本当は、無いんだよ。とチュム
いいえ、あるわ。グレタ姫もルーク王子もそう言ってたじゃない。
こんなのおかしいよ、僕たちは、森でカボチャに水を集めてるはずなのに。
僕達?まだ分からないの?私の事なんか気にしてない。誰一人ね。私は、進み続けるわよ。とラッテ。
僕は帰るよ、ほら、ベリーをあげる。とチュムが言う事を跳ね除けるラッテ。
家族に上げれば?私より必要でしょ?ほら、帰ったら?もう、要らないもん!一人でできるもん。と突き放すラッテ。
待って!ラッテ、持ってて欲しい。とチュム。
そんなの要らないし、チュムも要らない。
意地はるな!水が要るだろ!と揉め合ったため、ベリーを落としてしまう。
余計なことするからよ!!この石頭!グレタ姫も、良いチームなんてよく言ったものね。そもそも何で追いかけて来たのよ。と怒りをぶつけるラッテ。
僕がいなくてもここまで来られたと本気で思ってるの?
ふん!勿論!!来られたわ!もう足を引っ張らないで!!
君の問題は、間違いを認めない事さ!これっぽっちも認めない!すごい奴ぶって見せて、何でも好きなようにやればいいさ!誰も気にしないよ!
そう言い放ったチュムに、振り返ったラッテ。
その時、足元がふらつき、うっわぁあ!と丸太橋の上から落ちてしまう。
ラッテ、ラッテと、チュムは慌てて手を伸ばすが、落ちてしまう。が、ハリネズミ特有の体を丸めて身を守る事が出来たので、無事だった。
大丈夫?とチュムは聞くが、怒りの収まらないラッテは、私の、針と腕と足の事を心配しているのなら、大丈夫よ!
そうじゃあないなら違う。チュムの事なんかもういい!!とすごい剣幕で言い放つ。
そんなことより、ラッテに、上って来るんだ何処かに上れるところがあるはずだよ、手伝うから。とオロオロと行ったり来たりするチュム。
ありがとうでも、一人で水の石を探すわ!森の大事な家族のもとに帰れば?みんな待ってるわよ!と言うと、スタスタと行ってしまうラッテ。
あぁ;;なんて分からず屋なんだ;;少しは、話を聞けよ!!と先行くラッテに叫ぶチュム。
だが、返事が無い。不安になったチュムは、ラッテ?と様子を伺うが、もう行ってしまったようだ。
今まで、当てもなく歩きつずける事の不安と、ストレスをラッテにぶつけて、支えていてくれていた事を一人ぼっちになったチュムはようやく理解できたようです。
希望を抱いて進み続けるラッテに、否定的で、文句ばかりぶつけていたのに、一人になると、我に返ったかのようにチュムは、進んでいく。
すると、見下ろした先に、緑の木々が茂った豊かな森を目の前にしたチュム。すごい!!ラッテ、君の言う通りだ。と目的地に辿り着いた事に感激するチュム。
その森では、川に水が流れ、魚が泳ぎ、緑に囲まれた木々の中、熊達の憩いの場所となっていた。
その光景を目の当たりにしたチュムは、ラッテを見つけてこなきゃあと、戻ろうと返りざまに、足を踏み外して、落ちてしまう。
かなり高い所からの転落だったけれども、木の枝が、クッションとなって落ちていったため、無事だった。
そして落ちた場所で、子クマが、ダンスのレッスンを受けている最中だった為、幸いにも、気付かれることが無かった。
クルクル回るクマの間をチュムは、逃げ惑う。
いつまでやるの?と子クマの、アマルが、聞くと、あなたたちがちゃんと出来るまでよ。あなただけ特別扱いしないわよ。と言われる。
子クマがクルクルと回る中を必死に逃げ惑うチュムは、子クマにくっついて上手く隠れる事が出来た。
とここで、レッスンはここまで!全員お城に戻りましょ!とぞろぞろと並んでどうやら帰るようです。
そこで、アマルに、くっついたチュムを後ろにいた子クマが気づき、クスクス笑うので、何が可笑しいの?とアマルが聞く。
べつにもういないよ。とアマルに言う。
すると、アマルは、立ち止まり、いないって何が?と、体中を見て見るが、チュムは、見つからない様に、クルクルと、アマルの体中を隠れる。
ちゃんとついて着て!アマル。と言われると、はぁい先生と、アマルは、歩き出す。
緊張すると、シャックリが出るチュム。ここでシャックリをしてしまい、アマルに、存在を察しられる。
そして、お城の前で、門番しているクマに見つかるとまずいと思ったのか、アマルは、姿の見えないチュムに向かって、ねぇ君、誰か知らないけど、僕の毛の中に居ていいよ。
でも、見つかりたくなかったら、左側に移って。クマしかお城に入れてもらえないんだと、話し掛ける。
じっとして、くすぐったいよ。とチュムにコソコソと話している様子に、門番が、待て!!とアマルの入城を止める。
何?と門番を見上げると、おぁあぁ;;アマル王子でしたか。お帰りなさいませ。と、許可されるが、ノミですか?と聞かれる。
ノミだって?そんなの!あっぁぁそうそう、ノミだよ。と、話を合わすアマル。
中に入ったチュムは、暗闇に輝く植物や、石を見てうわぁ!!すごい!!と大きな声をあげてしまう。
しぃ~!とアマルに言われる。
一方、ラッテは、一人で、まだ、山越えが出来ていない、砂漠化した道をトボトボと歩いていた。
間抜けなリスなんて要らないわ。と、目の前の石を蹴り飛ばし、自力で道を切り開く。と怒りが収まらない様子。
歩き続けるうちに日が暮れて来た。
ラッキーな事に、凄く寛げそうじゃない。と、洞穴を見つけ、テンションが上がるラッテ。
ちょっとひと眠りしよっと。
夜空に向かって話しかける。
狼のルークとは知り合い?
会った事あるの?
本物のお姫様みたいに話してくれた。
何か手掛かりをくれない?
水の石はどこにあるの?と夜空のパパに話しかけながら眠りにつくラッテ。
そこへ、洞穴の主が帰って来た。
エッヘン!!悪いがそこの君!とラッテに呼びかける。
するとラッテは、目を覚まし、目の前にいるハリネズミに、ああ!パパ!?と叫ぶ。
何?ワシは、君のパパではない。わしの寝床じゃ。
でもハリネズミでしょ?こんなの信じられない。わからないの?あなたは、ハリネズミ。私もハリネズミ。
私は、お姫様、ってことは、あなたは、王様ね?と驚きを隠せず、興奮するラッテ。
水不足で頭がおかしくなったか?そういうと、眠る洞穴の主。
あの、実は私、クマのお城へ魔法の水の石を取りに行くところなのと言う。が、眠ってしまった主に、もしも~し、パパ?ちゃんと聞いてる?
起き上がる主は、あれが聞こえるか?
何?何も聞こえないんだけど。・・・
そう、それでいいんだ。
おしゃべりを辞めろ。もう一度言うが、わしは、君のパパじゃあない。お父さんでも、おとッつぁんでも、お父ちゃんでもない。
ねぇ、本当に私のパパじゃあないの?
いいか?よぅく聞くんだ。わしは、王様じゃない。宮殿なんか持っとらんし、誰のパパでもない。
覚えとる限りわな。一人暮らしじゃ。ハリネズミは、みんなそうだ。君のパパが誰だろうと、そいつも一人だ。
つまり戻ってこないそういう事だ。と追い払う主。
そう!悪かったわね!でもどうせあなたは、寂しくていじけてるだけでしょ!私のパパは違うわ、それに私も違う。と、強気で起こり始めるラッテ。
なんじだと?ハリネズミは、孤独な生き物なんだよ。
私は違う!孤独じゃないもん!友達一杯いるんだから!
友達がいるって?そうか、誰の事かな?と聞かれて困りながら、一杯いるわ。と言うラッテ。
リスのチュムでしょ。えぇチュムだね。君は夜中に一人で居る。家から遠く離れたところに居る。チュムが友達だというなら今どこにいる?
それは、わからないの。・・・と困った様子で言うラッテ。
やっぱり友達は居ないんだな!ちゃんと向き合った方が良い。ハリネズミは一人で生きる。これまでもそう。これからもそう。そう言うものなんだよ。と教えられる。
その話を聞くラッテは、悲しくて、泣き出してしまう。
おいよさないか、涙は、止めておけ。孤独なカウボーイ。水不足だぞ。あぁ;;冗談だ。
うわあぁぁ~;;。いいからもう、ほっといてと、絶望感を出すラッテ。
じゃあ水の石のありかを教えてあげるから、出ていってくれるか?
水の石なんかどうだっていいのよ。そんなの何だっていい。ほんとに、このまま一生一人で生きていくの?と悲しみながら洞穴から出ていくラッテ。
これからもずっとずっとだ。なれることだなぁ。・・・という洞穴の主。
そして、クマのお城に潜り込めたチュムは、アマルのママがお休みを言いに来るので、隠れておくように言われていた。
ぐっすりお休み私のベビー。とママクマは、アマルの顏を舐めると、わかったわかったもういいよと、お休みを言うアマル。
アマルは、チュムに、君ってどんなクマなの?と聞く。
するとチュムは、僕は、凄く小さいナッツぐま。という。
ナッツ熊?アハハハ、笑える。僕は普通のクマ!アマル。で、君は?と聞く。
僕はチュム。自分だけの水飲み場を持ってるんだね。僕も飲んでも良い?と聞くチュム。
勿論いいよ。それは、手に入れたんだ。
て、どういう事?
土砂崩れが起きて、水が無くなったんだ。ひどい状態だったよ。でも、僕のパパは、クマの王様だから、
ちょっと待って?バントゥール王は、君のお父さん?
あぁ!かっこいいだろ?パパは、皆が死にそうになってた時、魔法の石を持ってきてくれたんだ。
魔法の水の石か。じゃあ、本当にあって、君のお父さんが盗んだんだ。
僕のパパは泥棒なの?
チュムの家族には、水が無くて困っている事を知るアマル。
でも、水の石をホワイトマウンテンに戻せば、皆水に困らなくなることを約束する事を伝える。
そして、その前に、ラッテを探さなきゃあと言うチュム。
ラッテは、孤独なカウボーイ?いいもん一人でかまわないわ、望むところよ。とすねてみたり、孤独な悲しみに、独り言を言いながら物思いに更けていた。
だが、強いラッテは、洞穴の主の元に戻って、水の石のへの行き方を教えて?と聞く。
わかったわかったと、再び勢いよく戻ってきたラッテをなだめるかのように、クマのお城に続く秘密の道があるんだ。着いて来なさい。ただ、喋んなよ。と言う。
うん、わかった。とラッテは着いて行く。
そして、クマのお城の入り口には、門番がいる為、水が流れている入り口から、入っていくが、泳げるか聞く。
泉に近づく程流れは強くなる。そこに、水の石がある事を教えてもらう。
クマたちは危険だから、音を立てづに行く事を伝える。
元気でねトゲトゲおじさんとお別れを言うラッテ。
城の中では、アマルと、チュムは、門番をすり抜けて、お城の外に外出しようとしていたが、チュムをお友達ですか?と見つけられてしまう。
ラッテは、みずの、流れに逆らって無事泳ぎ切り、辿り着いた目の前にクマが眠っていていて、びっくりするが、何をしても起きそうにないクマを見て、難無く通り過ぎていく。
そして、進んで行くうちに、怪力王バントゥール王が、眠っている姿をを見つける。
眠っている事をいいことに、近づくと、水の石を見つける。
やっぱりあった!と喜ぶラッテ。
その時、魚が飛んできて、バントゥール王は、眠りながらも、その魚をキャッチする。
その事に驚いたラッテは、泉に落ちてしまい、流れが速いため、泳いでも、流されてしまう。
その時、魚を狩りしていたクマに、偶然引き上げられ、見つかってしまい、閉じ込められる。
そこで、チュムと再開する。
なんでここにいるの?とチュムに言うと、説明し始めるチュム。
クマの友達が出来たと聞いたラッテ。
良い奴だよと言うチュムに、私が嫌な奴ならゴメンと謝るラッテ。
君が嫌な奴なら僕も悲しい。と言い返すチュム。ここから出られると思う?それに、帰れると思う?
私は帰らない。今はまだね。とラッテ。
いや、帰るんだ。家族が恋しいよ。すごく心配しているだろうな。とチュム。
それに見て?家族に、これをひとつとっておいたんだ。と、ウオーターベリーを見せる。
水の石を取らずに帰れないわ。とラッテは言う。
ほら、のどが渇いてるだろ?友達同士分け合おうと、半分ラッテに渡すチュム。
そして、岩の割れ目から見える夜空を眺める二人。
翌朝、眠っている二人に、アマルが、ここから早く出ないとと、助けに来てくれたのに、冷たくするラッテ。
アマル王子様バントゥール王が、悲しまれますよと言われる。
僕たちを話せ!僕は王子だぞ。
貴方王子?とラッテはアマルに、あおる様に言う。
パパの邪魔をしたくないんだ。特に朝の日課をやってる時は、パパが怒るのを知ってるだろ?とアマルは言う。
バントゥール様ルールを破った物がここに居ます。と告げる。
警備員どういうことだと聞き返す。王様。
城に忍び込んでいた二人を見つけたのですが、アマル坊ちゃまが、牢屋から逃げるのを手伝っていたのです。
忍び込んだだと?と聞き返す王様。
それがなんだ!たかが、ハリネズミと、取るに足らないリスじゃないか。
ナッツグマだよ!とアマルが言い返す。
動物の違いも分からんのか!
ナッツグマと言う動物などいないと言われるアマル。
待って君嘘ついてたの?とアマルはチムに聞く。
バントゥールは、わが城に黙って入れると思っているのか?と2人に聞く。
ラッテは、クマの王様、私たちが住んでる遠くの森では、はばかれて、池は干上がってるの。
私の知ったこっちゃあないという王。
それに、水の石を元の場所に返さないととラッテが言うと、突然。
なんだと、水の石を戻すだと!と憤慨する王。
そうです。王様とラッテは落ち着いた様子で言う。
バントゥールは、この卑怯で、針だらけで、ヒョロヒョロのコソ泥動物どもめがぁ。と怒りをあらわにする。
そっちこそ、泥棒でしょ!と反発するラッテ。
わたしが!目茶苦茶な事を!と泥棒扱いされることに驚くバントゥール王。
あなたが水の石を盗んだのよ。そんなのフェアじゃあないわ!
盗んだ?でまかせだぁ!と大きな口を開けて威嚇する王。
警備員小動物をつまみ出せと怒りをあらわにする。
そして、気を取り直し、朝の日課を始めるバントゥール王は、楽しいと、ご機嫌になる。
陽気な音楽が鳴り出すと、皆楽しそうに踊り出す。
興奮するバントゥール王は、心臓がバクバクしてきたと楽しそうに踊る。
踊りに夢中になって、警備員を殴って気を失わせてしまった事にも気づかないほど、夢中で踊るバントゥール王。
その隙に、ラッテとチュムは、アマルに今のうち、気が取られてるうちに行ってと言われ、水の石に向かう。
チュム上から見はっててとラッテ、君は石を取るんだとチュムは言う。
岩に挟まっている水の石は、ラッテ一人では取れないので、チュム手伝ってと、二人で採ろうとするが、なかなか取れない。
やっと採れた水の石、そこで、バントゥール王に水の石を取られたと気付かれる。
慌てて逃げるラッテとチュム。
追いかける様に言うが、石を取られた瞬間、泉の水が無くなり、ぬるぬるの岩肌がむき出しで、追いかけるどころか、滑りまくる熊達。
当てにできない為、バントゥール王自ら追いかけてくる。
が、水が無くなっても、ぬるぬるの岩肌を滑り台の様に滑りまくる、ラッテとチュムとアマル。
その後を同じ様に滑り追いかけてくるバントゥール王。
何とか外に滑り出た三人、大きな体の王は、出口で詰まって出れない。
はあぁー!!と威嚇するが、出れなくてもがく王。つかまえてやるからなあ!!と怒りをあらわにする。
そそくさと逃げる様にホワイトマウンテンに向かう三人。
そして、アマルにお礼を言うラッテとチュム。
約束して、僕達にも水をもらえるって。とアマルは言う。
水は、すべての動物のものよ。約束する。ラッテは、そういうと、スタスタと歩き出す。
さよならだね、勇敢なはりねずみの姫とナッツグマのチュム。
丸太橋を渡ろうとするが、怖がるラッテ。
そこへ、追いかけて来たバントゥール王。
アマルは、水の石を元の場所に戻すだけだよと言う。
お前のお仕置きは後でだといわれる。
急いで、急いで、すぐ後ろに来てるよ。とアマルは、二人を見守る。
バントゥール王は、丸太橋の上で、チュムにこっちだよ。と体中を逃げ回られ、一気に捕まえようと丸太橋を叩いてしまう。
すると、折れてしまい、そのまま落ちてしまうバントゥール王。
アマルは、パパ~!と心配そうに呼ぶ。
悔しさのあまり、雄叫びを叫ぶバントゥール王。
その声は、響き渡り、狼のルーク達にも、届いていた。
計画道理だと、腹が減ってたんだと動き出す。
ラッテ達より、一足早く、ホワイトマウンテンで、待ち構えていた狼たち。
何も知らないラッテとチュムは、ホワイトマウンテンを目の前に、もうすぐだねと、ワクワクしていた時。
すると、岩陰から、二人の目の前に、ルークが飛び出してきた。
これは、ラッテ姫様、我がお姫様よあれから、王家の使命は上手く言ったのかな?とラッテに聞く。
使命って?
水の石の事だよ。とチュムがラッテに言う。
その通り。バントゥール王から水の石をだまし取って、まだ生きている物がいるとしたら、あなただ。それでどこなんだ?と言う。
でも、どうしてそんな事聞くの?とラッテ。
それはね、お姫様。・・・水の石を渡すんだ!!早く!と、突然牙をむきだすルーク。
すると、うわぁお~。その石は、私の物だ!とバントゥール王が、追いかけて来ていた。
その姿を見た狼達は、バントゥール王!と後ずさりしながら、警戒する。
聞こえたろ!もう行けよ!この汚いノミだらけの犬ども!とチュムは、強気で言う。
その言葉に察したバントゥール王は、狼達に、お前たち、さては、水の石を横取りするつもりだな!と言う。
この魔法の石は、俺たちの物だ。とルークも言い返す。
この魔法の力は、王にこそふさわしい。とバントゥール王は、言う。
そのやり取りの間に、ラッテとチュムは、走って、戻しに行こうとする。が、オオ山猫に道を憚れる。
逃がしはしないぞと、バントゥール王と、狼達、オオ山猫に囲まれるラッテとチュム。
こうなったからには、話し合い?とラッテが言う。
話し合いだと?冗談はよせ!それは私の石だ!とバントゥール王
違う!俺達オオカミの物だ。
ラッテは、石を持ったまま逃げ惑う。
その時、大山猫に、威嚇され、水の石を投げ落としてしまう。
その石を狼のルークが大きな口を開けて待ち構えてくわえようとした瞬間チュムが、横から飛んできて、危機一髪の瞬間に奪い返せた。
水の石争奪戦の中、戦いじゃ何も解決しない、ゲームしない?とラッテが提案する。
能力を試すゲームよ。賢くて速いものが石をもらえる。約束する。と言うラッテ。
そして、クルミの殻を三つ並べてここに水の石を入れるからどれに入ってるか当てた人の勝ちと言う。
そして、シャッフルするチュム。
その間に、ラッテは、石をマウンテンに戻しに登っていく。
シャッフルし終わって、それぞれ、石が入っているであろう殻を選択させる。
が、外ればかりの殻、石はどこだと怒りだす。
ラッテ!時間切れだ!石をセットして!と焦るチュム。
ラッテもセットした石が上手くはまらない事に苛立ち、飛び乗ってみる。
すると、すっぽりと型にハマった石。
その瞬間、地面が揺れ、水が噴き出し、流されていくバントゥール王、狼達、大山猫、チュムまでも。
大変と、ラッテは、チュムを助けに飛び込む。
そして、ラッテに助けてもらったチュム、やった!僕達やったんだ!と大喜びする。
そこへ、流されているラッテとチュムを捕まえて、お疲れだなヒーロー達!お父ちゃんも誇りに思うぞ。と言い、連れて帰るカラスのコープ。
偉いわ!ハリネズミさんとりすさん!と、グレタ姫は、干上がっていた川に、水が流れている事を見て、やり遂げた事を確信していた。
水の流れも戻った!!でかした!びーばーもよくやった!とダムを造っていたビーバーも見ていた。
ハリネズミのおじさんも、外の騒がしさに、せっかく眠ろうとしてたのにと、不機嫌で、洞穴から出てくる。
そして、流れる川の水を見て、ハハ!やり遂げたなと、良いぞラッテ!わしも誇らしいわい!と歓声を上げる。
ラッテとチュムの森にも水が流れて来たことに、喜ぶ動物達。
カラスのルークに、無事送りとでけてもらったラッテとチュム。
お兄ちゃんは世界中で一番のお兄ちゃんなんだからとミラに言われる。
チュムは、両親と再会する。
リスはヒーローじゃないけど、ラッテを助けたかったんだと、心配かけた事を申し訳ないという気持ちで父親に話す。
チュム、違うよ、お前は正しい事をしたんだ、父さんの間違いだ。戻ってきてくれて嬉しい。と、ハグし合う。
お前を誇りに思ってる。君も戻ってくれて嬉しいよ!ありがとう。我らがラッテ姫様。とラッテに言うチュムの父親。
チュムに耳打ちされたママは、ラッテ?お父さんの代わりにはなれないけれど、私達家族の一員になってくれたら嬉しいわ。と言う。
ほんと?とラッテは、はにかみながら、嬉しさを噛みしめる。
今日はこれまでで最高の日だね!と、飛び上がって喜ぶチュム。
良く帰って来たな!一緒に遊ぼ!と、仲間外れにしていた森の友達たちに誘われ、皆で、仲良く遊びに、森の中に消えていく。
また、楽しそうな子供たちを見れて嬉しいよ。とチュムパパは、呟く。
バントゥール王とアマルは、言ったでしょパパ、水は、あるよ!
お前は、私より、賢い王になりそうだ。とアマルをほめていた。
無邪気に遊びまわるアマルに、誇りに思うぞ。と言う、バントゥール王。
水が流れる森に、豊かさが戻り、子供達の無邪気に遊び、笑い声が戻る穏やかな生活を取り戻してフィニッシュです!
どんな生き物でも、生きる為の水は、必要不可欠なもので、当たり前の様に使える、ある事に、感謝しなくてはいけないなと、当たり前の生活が、一番幸せなんだと改めさせられた作品でした。
監督:レジーナ・ウェルカー、 ミミ・メイナード
出演:アシュリー・ボーナンシン、カーター・ヘイスティングス、ヘンイング・バウム、
原作者:Sebastian Lybeck、 ベロニカ・レオ
原題:Latte & the Magic Waterstone
製作年:2019年
製作国:ドイツ
時間:89分