アーヤは、赤ちゃんの時に、孤児の子供達が暮らしている家の前に置いて行かれた10歳の女の子。
母親であろう人物もここで育った女の子であった事が分かる。
赤ちゃんのアーヤに、ここの部屋はどこもピカピカで、
大きな窓もたくさんあって気持ちいいし、シェパーズパイが美味しいの。と言い、
あんたはここにいるのよ、よそに行ってはだめ、後は、上手くおやりなさい。と立ち去る。
泣き出した赤ちゃんの声を聞き、中の人が気付いて出てきてくれた。そして、抱き上げてもらう。
赤ちゃんのくるまれていた布に、メモ紙を見つける。
その内容を読み上げる。
仲間の12人の魔女に追われています、逃げ切ったら返してもらいに来ます、何年もかかるかもしれません。
この子の名前は、アヤツルです。とだけ書いてあった。
操るだなんて、人を操るみたいでいやな感じとばかりに、園長先生は、この子は、アーヤツールよ。と
アレンジして、皆に紹介する。
そして、時は過ぎ、10歳になったアーヤは、同じ家で育ったカスタードという男の子と楽しい時を過ごしていた。
孤児をもらいに来る大人に連れて行かれない様に、より目にすることを約束する。
今日も又、誰かがもらわれてくと思うと、お別れパーティーをて楽しみたかったアーヤ。
園のみんなで白い布をまとい墓地で追いかけ合いをして楽しんでいた事を通りがかったご近所さんに見られていた。
園長先生は、ご近所さんの苦情を聞かされていたところに、アーヤは、私が皆で遊ぶことを提案したと告げる。
本当は、園長先生も誘いたかった。とモラワレテ行く寂しさを伝えると、
あなたの様なかわいい子がモラワレテ行かない事が不思議に思っていたと話される。
アーヤは、この園の居心地の良さを知っていたからだった。
園長先生には、他の子とは違う特別扱いしてもらえている事も満足していた。
そして、この日も子供をもらいに来る大人が、赤ちゃんを可愛いとあやしている中、又もや訪問者のベルが鳴る。
今度の訪問者は、大きい子供達の中から選ぶようだ。
順番に紹介されていく中、アーヤに目が留まる。
そして、選ばれてしまったアーヤ。
園長先生に家族が出来る事は嬉しい事で良かった。と言われるが、園を出たくないアーヤは、嫌がる。
そして、強制的に出ていく事になってしまう。
身支度をしてくれる先生は、シェパーズパイを食べてくればいいのに。と言ってくれる。が、不貞腐れたままのアーヤ。
ベラ・ヤーガとマンドレークに連れていかれる。
その家は、魔法使いの家だった。
アーヤは、手が足りない魔法使いのお手伝いをする為に連れてこられたようだ。
その家に着くと、早速手伝わされるアーヤは、あまりの汚れた部屋と臭いで、驚くが、
魔法を教えてくれる事を約束した事で、目的の為に、仕事を熟す。
そして、この家の不思議な所は、玄関のドアと、ベラ・ヤーガのおばさんの部屋とマンドレークのおじさんの部屋のドアが無い。
使う時だけ現れるドアなのだ。
その不思議な家の中を探索するアーヤは、マンドレークの手下達(デーモン)に見張られている事を知る。
この、監視を和らげる為には、マンドレークの機嫌を取らなくてはいけない事に気付く。
そして、謎の部屋にあった車からラジカセとEARWIG と書かれたジャケットを見つける。
自分の持ち物の中に同じくEARWIG と書かれたカセットテープを持っていた事で、興味を持つ。
ところが、玄関のドアが、壁から消えていた事に気付き、窓も開けれない事にショックを受ける。
嫌になれば、園まで歩いて帰れるところだし、逃げ出せばいいと思っていたからだ。
自分は、完全に監禁されている状態に落ち込むが、疲れていたせいもあって、眠気に襲われ、眠るアーヤ。
翌日、起きな!ぐうたら!と叫び起こされ、飛び起きる。
これから朝食も作る様に言われ、作り方を覚える様に言われる。
監禁状態のアーヤは、こき使われているだけの奴隷状態ではないと思いたいのか、助手に成り上りたいのか、
ベラ・ヤーガに魔法を教えて欲しいと、何度も聞く。
しかし、、返される言葉は、口を動かさず手を動かしな、次はブリオニアの実を潰すんだよ、と次から次にする事を言われる。
言われた事を一つ完成すると、魔法を教えてくれる?と聞くアーヤ。
めげずに何度も聞くアーヤ。
その言葉を跳ね返すかのように次にする事を言いつけるベラ・ヤーガ。
この二人のやり取りは、続く。
どうやら、魔法の呪文を受注生産している魔女で、作っている最中も注文の電話が鳴り忙しくしている。
トーマスという猫を飼っているのは、仕上げの呪文を唱える時には欠かせない存在だった。
とにかく、次から次に仕事をさせるベラ・ヤーガにめげずにこなしていこうと努力するアーヤ。
クタクタで、アーヤの教えて欲しいという魔法も教えてくれない不満を落書きで発散させる。
そんな時、部屋のドアが開きビッックリするアーヤ。
猫のトーマスが入ってきたのだ。落書きを続けるアーヤ。
バスルームのある方の壁が円く赤い二つの光が屈折した壁からゆっくり飛び出してくる。
あれ何?とトーマスに聞くと、マンドレークだよと言う。しゃべるトーマスに驚くアーヤ。
その落書きの絵が気に入らないんだよ。と言うトーマス。
とにかく、どんな魔法からでも身を守る呪文をかけれるように、トーマスと夜中にこっそり作りに行くアーヤ。
トーマスが教えてくれるようだ。朝まで時間はあると、作り始める。
そして、出来上がった魔法の液体をトーマスとアーヤは、全身に塗る。
クタクタになって眠るアーヤは、翌朝寝坊する。
ベラ・ヤーガは、雨が降ってるにもかかわらず、イラクサとクリスマスロズを採って来いと言われる。
寝不足気味のアーヤは、奴隷じゃないとブチ切れ、
おばさんはずるい、私のお母さんになりたいって園長先生に言ってたじゃない。と指摘する。
すると、ベラ・ヤーガは、両目が左右違う方向に動き出し、怒り、アーヤの頭を叩く。
アーヤは、ベラ・ヤーガに、魔法を教えてくれないのかもう一度確認し、確信した。
落ち込んでいるアーヤは、昼食に向かうと、テーブルには、子供の家のシェパーズパイがあった。
マンドレークは、私の好きなパイだと言う。
そのパイを見つめるアーヤ。
そして、昼食後は、魔法生産部屋の掃除をしていたアーヤ。
ベラ・ヤーガは、出来た魔法の注文の品を届けに行く支度をしていた。
帰ってくるまでに、床で夕食が食べれるほどピカピカにしておけと言いつけて出かける。
アーヤは、トーマスに、もう一つの手を増やせる呪文はないのか聞き、作り始める。
最後に、手を増やす人の髪の毛が必要と知り、ベラ・ヤーガの髪の毛を手に入れるのは至難の業だと頭を抱える。
そんな作品作りをしている時に、お茶と茶菓子を差し入れしてくれるマンドレークに、喜ぶアーヤ。
そして、ベラ・ヤーガが帰ってくるというトーマスが慌てだす。
そして、床掃除をサボっていた事に、罰として、パンとチーズを、自分の部屋で食べろと言われる。
アーヤは、どうしてもベラ・ヤーガの髪の毛を手に入れたくて、バスルームの部屋がおじさんの部屋なら、
おばさんの部屋もあるはずと、壁に穴をあけてみる。
その穴を除くと、マンドレークが、音楽を奏でている姿を目にする。
そして翌朝、壁にかけてあるおばさんの帽子を見て、もしかして、と手を伸ばした帽子の中を覗くと、髪の毛が見あった。
早速、おばさんの髪の毛を呪いの人形に括り付けるアーヤは、ミミズの罰を与えられる。
そんなミミズを穴を開けた壁に入れる。
すると、怒ってきたマンドレークは、ベラ・ヤーガに怒る。
そこで、魔法の結界の様なものを超えて入れたマンドレークの部屋に入れたアーヤ。
そこでエアウィッグのメンバーだったことを知り、驚く。
マンドレークは、あいつがお前にミミズを寄こしたんだな?と聞く。
ミミズをバスルームに入れたつもりだったのと言うアーヤに、
魔法のミミズは、魔法の場所に入ると言う。
あいつにお前をちゃんと助手にして、ちゃんと教えるように言っておいた。と言うマンドレーク。
そんな優しいマンドレークに、明日から学校だから、行かしてもらえれるように言ってもらえないか聞いてみる。
考えておこうといわれる。
そして、監禁状態から解放されたのは、魔法使いの家に来てから半年が過ぎてからだった。
おじさんと、おばさんと上手くやっていく方法を見つけ出したアーヤ。
今では、子供の家にいる頃よりも、楽しく、待遇の良さと、居心地の良さを手に入れた。
ただ一つ思い道理になっていない事は、マンドレークが怖くてカスタードが家に遊びに来てくれない事だった。
そんなクリスマスの時、いよいよカスタードが家に来る日、家の前でモジモジしていたカスタード。
赤い髪の女の人に背中を押されて一緒に訪問しに来た。
アーヤのお母さんだ。
ここで終わる。
が、この続きは?となるところで終わってしまうのが、残念。
アーヤとおじさんとおばさんの反応を見たかった。
辛いこともポジティブに生きていればいい方向に向かう事を教えられているようでした。
原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
監督:宮崎吾朗
出演:寺島しのぶ、豊川悦司、平澤宏々路、シェリナ・ムナフ、濱田岳、木村有里、柊瑠美、岩崎ひろし、ニケライ・ファラナーゼ、谷口恵美
企画:宮崎駿
脚本:丹羽圭子、郡司絵美
キャラクター・舞台設定原案:佐竹美保
音楽:武部聡志
音響演出:笠松広司
アフレコ演出:木村絵理子
キャラクターデザイン:近藤勝也
CGスーパーバイザー:中村幸憲
製作年:2020年
製作国:日本