天気の子 №3



帆高は、家出少年として、警察に捜索されていた。しかも、拳銃を拾って所持していたことも知っていた。

そんな事とはうらはらに、帆高は、陽菜への誕生日プレゼントを3時間かけて悩んで選んでいた。

そして、娘に会う為週末の公園を晴れにして欲しいという父親からの依頼があった。この依頼を最後の仕事とし、その仕事が終わった後、プレゼントを渡そうと決めていた。

その最後の依頼の主は、須賀啓介だった。帆高と陽菜そして、夏美、ここで初めて全員集合した。なので、顔を合わせたのも、このシーンが最初で最後であった。ここで分った事は、須賀の奥さんは、事故で無くしていたという事と。須賀と夏美は、甥と姪という関係である事も分かった。和やかな一日は、早々と終わってしまい雨の降る中の帰路に、ここで、帆高が、陽菜にプレゼントを渡そうとする。が、不思議な現象が起きる。

そして、陽菜の体におかしな現象が起こっていたことを知る。プレゼントを渡せないまま陽菜のアパートに戻ると、警察が訪ねて来た。隠れる様に帆高に言う。

帆高には、捜索願いが出されていた。そして、陽菜には、保護者の居ない生活をしている事に問題があるといわれていたが、きっぱりと、誰にも迷惑をかけていないと言い切っっていた。が、後日、児童相談所の人が来ると言われた。陽菜は、バラバラにされちゃうと、危険を察していた。

そこで、須賀から連絡が入り、変装した須賀は、警察が事務所にまで来て、未成年者の誘拐事件として捜査をしている事を話した。須賀が疑われてる事を伝え、娘の引き渡しの申請中だから厄介な事には関わりたくないんだと伝え、退職金と帽子を貰う。「もう、大人になれ少年」と・・・家に帰る様に言われる。そして、陽菜もまた、「ここに居られない。」と言い、身支度をしていた。行く宛てもない陽菜にとって、働くことだけでも精一杯なのに、住むところも無くなってしまい、彷徨う事の不安の動揺は、隠しきれないと感じた。

こんなに、家出少年は、皆に迷惑をかけている。それぞれに、事情を抱えている人達の助けは、ここで終わり。と言われているんだ。そう、帆高は、家に帰れば、元の生活に、何事もなかったかのように、戻れる家がある。陽菜にとっては、羨ましいはず。・・・
その事を見透かされたかのように、引っ掻き回した自分に責任を感じたのか、一緒に逃げることを宣言する。

大雨洪水警報が出てる中、異常気象で、8月なのに、10℃をしたまわる寒さ、とりあえず、泊るところを探すが、満室だったり、子供だけでは無理と言われ、家出と疑われて難しい。寒さと歩き回る疲労とねむけが襲う。この異常気象が、一週間続くなんて・・・

そんな中、警察に補導されそうになり、この危機を乗り切ろうと、手を握り合わせお願いする陽菜。すると、トラックに落雷し、炎上した。慌てた警察官の気がそれた隙に逃げる3人。なんとか、見つけた一泊28000円の部屋に泊まる。ここで三人は、ひと時の安らぎを楽しむ。そして、誕生日のプレゼントも渡せた。
陽菜と知り合ってから、初めてこんな楽しい時間を過ごせたこと。この時間が過ぎていかないで欲しい。このまま止まって欲しいと思えるほどで、思わず、

神様がいるならば・・・と。

この幸せが続く事を願いたい帆高。



すると、陽菜は、この雨が止んで欲しいか帆高に聞く。そして、夏美に言われた事を話す。晴れ女の運命は人柱で、消えることで、狂った天気は、元に戻るそう。・・・と。そして、晴れを願う程、体が透けていき、消えていく恐ろしさを帆高に告げた。
そして、帆高の眠っている姿を見つめる陽菜。

翌朝、気付くと、陽菜の姿はなかった。そこに、警察が押しかけて来た。
帆高には、行方不明者届が出ていた。そして、銃器爆発物不法所持の疑いで、警察署に連れていかれた。
凪は、児童相談所へ連れていかれた。外は、晴れ、気温は25度を超えていた。夏らしい夏が訪れていた。

陽菜にプレゼントしたリングが空から落ちて来た時、陽菜が人柱になった事に気づく。そして、刑事に、陽菜は15歳で、生活の為、バイト先に年齢を偽っていた事を聞かされる。義務教育が必要な年齢だとも。自分の方が年上なのに、不甲斐ない自分、守れなかったことの苛立ちを感じていた。陽菜は、皆の為に、晴れた天気と引き換えに、犠牲になったんだと・・・。泣きながら告げるが、可笑しなことを言う少年という感じで、面倒な奴だと刑事は呟く。だけど、空を見て晴れてると、不思議そうに呟く刑事。

帆高は、自分が助けなくてはいけないんだと伝えるが、聞きいれてもらえない。
なので、警察署を逃げ出す。その途中、バイクに乗った夏美と遭遇し、載せてもらい一緒に逃走する。聞けば、凪から連絡があったとの事。凪は、児童相談所から、元カノを呼び出し、変装して脱出を試みていた。

そして、須賀のところには、逃げ込んでいないか、刑事が探し回っていた。そんな中、あのビルに向かう帆高。陽菜と出会った今までの会話を思い出しながら、年下の陽菜が、大人ぶっていた分、一人で負担を背負い込ませていたことも・・・。

必死で辿り着いたあのビル、そこには、須賀の姿があった。警察から逃げた帆高を大事にならないうちに連れ戻そうと思ったのか、帆高に目を覚ませと説得するが、あの砦を目前に、気が狂ったような帆高は、あの銃を見つけ、手に取り、発砲してしまう。まさかと思うほど驚いた須賀。刑事が来たが、銃を向けて抵抗してしまう。

取り押さえられた帆高を見て須賀が、刑事から、逃がそうとする。が、また押さえつけられる。そこへ凪が飛び込んできて、刑事に飛びつき、帆高を逃がす。お前のせいだと、姉ちゃんを返せと泣きながら。それを聞き再び、砦に向かう帆高。神様に願いながら砦をくぐる。

その瞬間、暗い闇に落ちていき、気付くと、雲の上に落ちていっていた。雲の上の地上を見つけ、陽菜を呼ぶ。見つけた帆高と陽菜は、さらに落ちていく。もう、晴れの天気なんかどうでもいい、陽菜がいて欲しい事を告げる。そして、晴天だった地上は一転、大雨に。

3年がたった帆高は、高校を卒業。

3年前の夏、警察に逮捕され、高校卒業まで保護観察処分という結果。
その間陽菜には、会っていない。



そして、思い出した。 
″お天気お届けします” のサイトを開いてみる。すると、1件の依頼が2年前に来ていた。その依頼主に、会いに行く。

あの女の子は?一緒じゃあないのか聞かれる。そして、陽菜はもうお天気に出来る女の子ではなくなった事を告げる。その、晴れ女ではなくなったと伝える為に来たんだと。そして引っ越した依頼主に家を変わった理由を聞いてみた。すると、水に沈んでしまったと聞いた。申し訳ないと謝る。何故謝るのか聞かれたが、何も言えず下を向く。・・・
そんな帆高に、何かの責任を感じているのだろうか、分からないけれど、
昔、東京のあたりは、水に沈んでいたそうで、元に戻ったんだと。帆高は、責任を感じる必要はないんだと。言わんばかりの説明を聞かされる。

そして、須賀のもとを訪ね、自分のせいで、雨ばかり続く事を伝える。
が、自分を追い詰める様な、そんなどうしようもない事を考えてる暇があるなら、、陽菜に会いに行ったのか聞かれる。
いよいよ、陽菜に会いに行く。
が、会いに行くまでに自分が、どんな顔をして会えばいいのか自問しながら、向かう。

陽菜の姿を見た瞬間に、間違えではなかったこと確信し、悩みもがいていた事が吹き飛んだ。なぜなら、幸せになれそうな未来を見つけたから・・・。そして、陽菜の名を呼ぶ。

これで、天気の子の幕は下ります。

人は、成長していく時、自然に、自分に取り巻いている環境を受け入れられる人と、いや、こんなんじゃあないと、逆らい、自分探しをしたくなる人。
どうも、道理を受け入れれない頑固な人、あえて困難を乗り越えたくなる人、など色々な人がいると思いますが、成人するまでは、ぐっとこらえ、身近な親や、大人、先生を見て、こんな大人にはなりたくない!とか、こんな大人になりたいと、目標を見つけられれば、一番の近道で、模索する人生は、遠回りしてしまったり、後悔することもある。だからこそ大切に過ごしたい。
人の人生は、短い。人それぞれの思いや、感じ方を人に伝え、伝えられることによって、成長する。・・・
人との関りは、自分にとっていい影響を与えてくれる人が必要で、悪い人とは、関わりたくないし、関わるべきではない。
その判断が出来れば、いいのですが・・・。
人との関わりは、
成長していく中で必要なんだと感じた作品です。

監督:新海誠

出演:醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

脚本:新海誠

原作:新海誠

英題:Weathering With You

製作年:2019年

製作国:日本

時間:114分

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