ダビドとサラがベッドの上で裸で目覚めます。お互い知り合いでもなんでもありません。
下腹部に強烈な痛みを感じました。2人の皮膚は縫われて結合されているのです。
サラは、ダビドが狂った強姦魔だとパニックになりますが、ダビドは俺も身に覚えがないと落ち着かせました。
2人は息を合わせてなんとか立ち上がりますが、ドアは開けられず窓も塞がれています。
トイレに行きたくなり、サラは恥ずかしさを抑えながら用を足しました。
部屋を調べると、2つのクラゲの置物、2つの絵、2つの聖書など、なんでもペアでそろっています。
引き出しの中にリタという女性の写真がありました。しかし2人ともリタを知りません。
サラは夫・マリオが著名な科学者・哲学者で、“2”という数字を信奉していることから、彼のしわざだと考えました。
ダビドはガラスを割ってサラに渡し、縫合されている糸を切るように言います。サラが糸を少し切ると、たくさん血が出てきました。
2人の皮膚はただ縫われているだけでなく、一部切除されているので縫合を切れば血を大量に失うことになります。ダビドは絶望と怒りで叫びました。
ダビドは自分がジゴロだと告白。サラは「あなたと寝た女の亭主が怒り狂って犯行に及んだのでは?」と彼を責めます。
ダビドは2日前にある男性から妻と性行為をしてくれと頼まれて大金をもらえるので了承したと思い出し、サラはその男がきっと夫・マリオだと言いました。
部屋に置いてある電話がなり、サラは男性の声を聞きますが夫・マリオではありません。
ときどき電気が突然消えて誰かがいる気配がし、鎮痛薬が置かれていたり、食べ物が置かれていたりします。
サラはどうしていいかわからずパニックになり、「ずっと他の男と浮気をしていた。ごめんなさい。マリオ」と叫びました。
ダビドとサラは、なぜかキスすると明かりが消えることに気づき、ディープキスからセックスをはじめます。
すると勢いよくドアを開けて老齢の男性が入ってて「もういい!」と言いました。
ダビドは隙をみて彼を突き飛ばします。老人は倒れて気絶しました。2人はその隙にドアの外の廊下へ。
廊下には新聞の切り抜きがいくつか貼ってあり、リタという女性が結合双生児(お腹がくっついて生まれた赤ちゃん)を産み、父親は統合失調症だったと書いてあります。
ダビドは自分がサラと同じ誕生日だと知って愕然。2人は元々結合双生児で、母の死で小さい頃に生き別れた兄妹だったのです。
さらに奥の扉を開けると、結合された犬たちが吠えています。サラの夫・マリオの死体がありました。
サラはベレッタ(拳銃)を手に取ります。気絶していた老人男性・オスカーが目の前にやってきて2人の脱走を食い止めようとしました。
オスカーはダビドとサラの実の父で、ブンカー兄弟のように結合双生児は離れずに一生を暮らす方が幸せだという考えに固執しています。
銃弾でオスカーは倒れました。しかし、ダビドも足に重傷を負います。
ダビドはどんどん弱っていき、自分を置いて逃げろと言います。ナイフで腹部の結合を無理やり切りました。
サラは外へ出ます。しかしそこは一面雪景色の真っ白な山でした。
監督:マル・タルガローナ
脚本:キュカ・カナルス
出演:パブロ・デルキ、マリナ・ガテル
原題:Dos
製作年:2021年
製作国:スペイン
時間:70分