マヤの秘密

マヤの秘密

ルーマニア人のマヤ(演. ノオミ・ラパス)は、第二次世界大戦中、2年間ナチスの収容所にジプシーである家族とともに収監されていた。

ロシアの侵攻により、ナチスが収容所を捨てて逃亡したことで、マヤは妹・ミリヤと他のルーマニア人たちと共に故郷を目指した。

ルーマニア人たちは故郷に戻る途中で睡眠を取り、そこをナチスに襲われてレイプ・殺しの犠牲となった。

ミリヤは他のルーマニア人のようにレイプ後殺されてしまった。マヤ自身は、カールというナチスの兵士に襲われるが、殺されなかった。ただし、マヤはナチスに襲われる前後の記憶を失っていて、自分がどうやって生き延びたのかが分かっていない。妹・ミリヤを見捨てて生き延びたのかも…と思っていた。

終戦後、マヤは戦時下での恐怖体験を隠して医師・ルイスと結婚。パトリックという息子も生まれ、家族3人で一緒にアメリカで暮らしている。

ある日、マヤは町中で何度か見かける長身の製油所の労働者・トーマス(演. ジョエル・キナマン)が、15年前に自分たちルーマニア人を襲ったナチスの1人だと気づく。

マヤは、仕事帰りのトーマスを背後から鈍器で殴って気絶させると、彼を自宅に連れて帰る。

マヤは、ルイスにこれまで隠していた過去を明かし、トーマスを拉致したと告白。
ルイスは驚いて警察に通報しようと提案するが、マヤの尋常ではない様子を見て、トーマスの正体を明らかにすることを優先する。



マヤとルイスは、トーマスを監禁することに。

トーマスは、「自分はスイス人だ、人違いだ」と訴える。

ルイスは、トーマスの素性を確かめるために、彼から過去の証言をとった裏取り調査を開始する。

通っていた学校や以前の職場、友人の名前や郡にいた頃の同僚について聞き出すルイス。

一方マヤは、近所に住むトーマスの妻・レイチェルに会いに行き、トーマスのルーツをそれとなく聞き出そうとする。

レイチェルは、「トーマスはスイス人で、母国では役人をしていた。世界大戦後の欧州復興プログラムで出会って結婚し、アメリカに移住した」と。

トーマスが話した内容と完全に一致している。

だが、レイチェルのつけている結婚指輪がユダヤのものだと気付き、トーマスがナチスだと確信する。

さらに、軍人の経験があるものの戦場に行ったことのないはずのトーマスが、PTSDを発症していたことも判明。

帰宅したマヤは、トーマスの指を切断して指輪を確認したところ、彼がはめているのもユダヤのものだった。

マヤとルイスは、トーマスを人気のない山に連れて行くと、跪かせて銃を向ける。

トーマスは、ナチスの兵士・カールであった過去を認める。当時、19歳だったトーマス。

「他のナチス兵がルーマニア人女性を襲い始めたため、その流れで犯行に加担してしまった。その後、ひどく自分を責め、あの日犯した罪を今でも思い出して苦しくなる」と。

マヤは、妹を見殺しにして一人逃亡したかもしれないと思っていたが、トーマスによってそれは否定される。マヤは、最後までミリヤと一緒にいた。マヤが生き残ったのは本当に偶然です、ロシア人がすぐそばまで来ているという情報をキャッチしたナチス映画ビビって急いで逃げようとしたため、ルーマニア人全員の死ぬところを見届けれなかったというのが真相。



話を聞き終えたルイスは、怒りのあまりトーマスを射殺する。

マヤとルイスは、トーマスの死体を埋めて町に戻る。

マヤとルイスは、パトリックを連れて町のイベントに参加。

そこには、トーマスの死を知らないレイチェルとその家族がいた。

加害者が何食わぬ顔で被害者と会い、同じイベントに参加する。

監督:ユバール・アドラー

出演:ノオミ・ラパス、ジョエル・キナマン、クリス・メッシーナ、エイミー・サイメッツ、ルーシー・ファウスト、ヴィクトリア・ヒル、リッチー・モンゴメリー

脚本:ユバール・アドラー、ライアン・コビントン

エグゼクティブプロデューサー:ノオミ・ラパス

原題:The Secrets We Keep

上映日:2022年02月18日

製作年:2020年

製作国:アメリカ

時間:97分

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